台湾・台北市で行われた世界ジュニアフィギュアスケート選手権。
この世界ジュニアで男子は中田璃士が銀メダル、中村俊介がフリーで巻き返し4位、垣内珀琉が17位。
女子は島田麻央が4回転トゥループを成功させ2連覇、ジュニア1年目で13歳の上薗恋奈が3位表彰台、櫛田育良は5位だった。
![フィールドキャスターとして世界ジュニアの会場を訪れた本田真凜](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/5/2/700mw/img_5258fd02cecbbb9fd31d715dbbdd4f14830219.jpg)
フィールドキャスターとして現場を訪れたのが、2016年の世界ジュニアで金メダルを獲得した本田真凜だ。
その本田は大会前に選手の取材も実施。
「自分にしか出せない選手の魅力を引き出せるように頑張りたい」と語っていた本田は、この大会で何を感じたのだろうか。
ジュニアの選手の演技に感激
引退後、世界ジュニアをキャスターの視点から見つめた本田。
シーズン最終戦となるこの大会を多くの選手が目指している。
![2連覇を成し遂げた島田麻央(2024年世界フィギュア)](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/1/1/700mw/img_119991f5ec22dca531848b592b91bdcc913403.jpg)
「女子の島田麻央選手の連覇がかかる中、あれだけの演技ができたことは素晴らしいです。フリーの前もすごく緊張している様子だったのが、自分がいた場所からでも伝わってきました。
最初のジャンプを失敗してしまった後にまとめていくのは本当に難しいこと。素晴らしい演技と結果だったと思います」
![初出場で銀メダルを獲得した中田璃士](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/a/4/700mw/img_a4fd97e7530898e5c193638caf320523381303.jpg)
「男子の中田璃士選手は、終わった後すごく晴れやかな表情で、本人もきっと満足している部分もあったり、僅差の2位だったので、悔しい部分ももちろんあると思います。
男子は3選手が初出場ということで、これからの演技も期待したいです」
![メダルを掲げて笑顔を見せる島田麻央・上薗恋奈](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/d/4/700mw/img_d4395f577ae26659580c98d593e6cd0a999321.jpg)
ペアやアイスダンスも1組ずつ出場し、それぞれが初出場。
ペアの清水咲衣・本田ルーカス剛史組、アイスダンスの岸本彩良・田村篤彦組も健闘した。
リンクサイドからの演技は新鮮
初の中継キャスターとしての経験を終えて「正直に言うと選手の時よりずっと頭を使って、常に気を張っている感じでした」と振り返る。
「過去に初めて行ったインタビューが他のスポーツでした。その時よりも選手の気持ちや、試合前の心境などいろいろなことが理解できるようになったからこそ、質問の方法や内容、『これはこうなのではないか』など、いろいろと考えました」
![リンクサイドから演技を見つめる本田真凜](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/b/2/700mw/img_b2fa0f945c6b7c8131e86a0e4cb546fc871751.jpg)
出場選手の演技を会場で観戦した本田は、「リンクサイドから演技を見る」ということが新鮮だったとも語る。
「インタビューは選手が一番はじめにお話しする場所です。演技直後の思いを伝えられる場所なので、すごく大切にしたいという思いはありました。
“リンクサイドから演技を見る”ことは、現役時代からもあまり経験したことがなく、観客席から見ていても、緊張感はすごく伝わってきました。
コーチ陣の(選手が)演技しているときの『頑張って』という気持ちがすごく伝わってくる場所でもあり、選手と同じ気持ち、コーチと同じ気持ちで、演技を見ていたと思います」
![2017年世界Jr.以来、台湾の地にキャスターとして帰ってきた本田](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/5/8/700mw/img_585d7ba72a0c511d3e0fb3f14a0f24ef842555.jpg)
一方で、さまざまな舞台でリンクに立ち、うれしいことも悔しいことも経験してきた。
だからこそ、演技後の選手の気持ちが手に取るようにわかり、直後に話を聞く難しさも痛感したと語る。
![演技後の島田にインタビューする本田](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/c/e/700mw/img_ce946434f2b49632f8f1d698135a2c54884585.jpg)
「いい演技のとき、それこそフリーの後は『プレッシャーがあったか』『緊張があったか』と、いろいろなことを掘り下げて聞けるのですが…。
本人にとって不本意な演技のとき、練習ではうまくいっていたけれど、本番ではできなかったという後は本当に悔しい。そして、インタビューは、自分の良くなかったことをどんどん思い出していく機会にもなる。
すると、どんどんと悲しくなっていってしまうのが選手のときからの経験なので、自分がよかった部分がどこだったのかを伝えてあげられるように、ということを心がけました」
高橋大輔から大変さを聞いていたが…
さらに現役時代にはあまり見ることができなかった撮影の裏側も経験。
ウォーミングアップをするスペースで、選手を見守ることに気を遣ったとも話す。
また以前、一度目の引退後にキャスターをしていた高橋大輔さんから、キャスターとしての大変さを聞いていたという本田は、現場に立ったことで改めてそれを思い出したという。
![リンクサイドでレポートする本田](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/4/8/700mw/img_4883eea60e78e02910548a071de31fb5821578.jpg)
「高橋さんから大変だということを聞いていたので、それをすごく思い出しました。ただ、選手の気持ちを一番読み取ることができる場所だとも思います。
もし自分が現役だったら、こういったことを取り入れたいなと思いながら、そういった部分まで細かく見てしまいました」
![客席で女子フリー直前、朝の公式練習で練習をみる本田](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/5/f/700mw/img_5fc61ed913a744467bda6565ad403fe31038360.jpg)
本田は3月18日からカナダで行われる世界選手権も現地で取材する。
「もちろんジュニアもですが、なかでも特にシニアは出場する選手のことを知っているからこそ、『こうなってほしい』『こんな結果になってほしい』と望んでしまうのですが。
終わった後も『おつかれさまです』と言う前に、なにか伝えたい自分の気持ちが出てしまいそうなのですが、見ていてくださる方たちが聞きたいことが聞けるインタビューができるようにしていきたい。
私としても選手の演技が楽しみなので、今からワクワクしています」
世界フィギュアは男子は、宇野昌磨、鍵山優真、三浦佳生。女子は坂本花織、千葉百音、吉田陽菜。ペアは三浦璃来・木原龍一組、アイスダンスは小松原美里・小松原尊組が出場する。
世界フィギュアスケート選手権2024
3月22日(金)男女ショートよる7時~
3月24日(日)男女フリーよる7時~
https://www.fujitv.co.jp/sports/skate/world/index.html