日本中が驚いた、メジャーリーグ、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手(29)の結婚発表。2024年は夫婦でシーズンを戦うことになる大谷選手だが、メジャーリーグのある文化が、大谷選手の妻を待ち受けている。
選手の妻が参加する「夫人会」活動内容は?
メジャーリーグでは、球団ごとに「夫人会」が組織され、チームの応援や食事会、チャリティー活動などに力を入れている。
この記事の画像(11枚)取材班が訪ねたのは、カリフォルニア州にある家。所得の低い人たちが低価格で快適な住居に暮らせるよう、ドジャースの夫人会が参加し、建てられたという。
2007年からレッドソックスなどで活躍した岡島秀樹氏の妻、栗原由佳さんは、当時の夫人会で華やかなチャリティーオークションイベントを行っていたと語る。
「選手も何かサインしたものでもいいし、奥さんが代わりに『うちの夫のこんなの持ってきました』って言ってオークションで紹介して。デパートとか、ショッピングモールとかそういうところが協賛についてくれて、オークションの商品を出していただくっていうのと合わせて、奥さんたちが着るお洋服とかメイクとかも色々提供してくださる」
「(奥さんたちの)ファッションショーは、本当にエンターテインメントみたいな感じ。(奥さん同士)上下関係とかもないし、バチバチって感じも全然ないし、楽しかった」
さらに、チャリティーだけでなくホームスタジアムでの試合でも何かと集まる機会が多いという。
「毎月のようにというか、誰かのベビーシャワー(妊婦を祝うパーティー)があり、誰かの誕生日会があり…っていう感じで、何かしら理由をつけて。球場の上でお酒飲んで、お祝いして、試合を見てとかやっているという感じでした」
「チャーター機でNYに誘われ…」
一方で、かつてメジャー3球団に所属した田口壮氏の妻・恵美子さんは、夫人会で貴重な経験ができたという反面、1年目には戸惑いもあったと語る。
「もう、どうしていいかわからなかったです。だってもう周りの方、みんなバービー人形みたいにすごいヒューっとした人ばっかりで、私なんかもう、隅の方で小さくなるのが精一杯です」
また、スーパースターの妻たちがそろう夫人会ならではともいえるエピソードも……。
「普段からのお金の使い方もすごくて、ちょっとチャーター機でニューヨーク行かない?なんて言われて、一緒に乗ったはいいけれど、誰が払うんでしょう?後で請求?とか。冷汗かきます」
夫の活躍やチームの成績次第で、喜びも苦労も
結果、費用はチャーターした女性が支払い、心配は杞憂に終わったというが、夫人会の活動では厳しい現実に直面することもあったという。
「(ホームで試合の日)奥さんたちは、ほぼ間違いなく球場には行きます。目の前で(ファンに)生卵ぶつけられちゃった人がいたり、旦那さんのパフォーマンスが不安すぎて、アルコールが手放せなくなって、常にもう飲んでないと無理とか」
「試合を見ていて、そのまま意識を失った方もいました。応援してて息を止めて、そのままふわっと倒れてしまったんですね。それぐらい奥さんたちというのは一心同体になって戦っているなあと思います」
夫の活躍やチームの成績次第で、喜びも苦労もあるという夫人会だが、恵美子さんは「楽しい時間、貴重な時間があるので、大谷さんの奥さまがそれを分かち合えるような状況になったらいいなと願います」と話す。
今シーズン、ドジャースを勝利に導くため、大谷選手の活躍が期待されるが、メジャーリーグを取材する、野球専門メディア「フルカウント」MLB担当・小谷真弥記者によると、活躍の先にまず待っているのは「毎年のオールスターの時のレッドカーペットショー」だという。
「それ(レッドカーペット)は家族の方と一緒に歩くことが通例というか。あとはワールドシリーズでしたり、(MLBは)もう家族もチームの一人というような考え方ですので。もしかしたら大谷選手の奥さんも見られるかもしれないです」(「フルカウント」MLB担当・小谷記者)
メジャーは“ファミリーファースト”
元メジャーリーガー、田口壮氏の妻・恵美子さんによると、メジャーリーグは“ファミリーファースト”の考え方が浸透しているという。
球場にはファミリールームが完備されており、ファミリーデーには、例えば「父の日」に子どもが父と同じユニホームで記念撮影できるなど、様々なイベントが行われる。さらに、出産、子どもの卒業式、妻側の冠婚葬祭など、選手が気軽に休みを取ることができるという。
(「Mr.サンデー」3月3日放送より)