春高バレー県代表決定戦の注目校、山形東・男子。「考える力」を武器にチーム一丸で初戦突破を目指す。

限られた時間で“全力練習”

部活動が始まったのは午後5時過ぎ。県内屈指の進学校・山形東の男子バレーボール部の練習は、授業が6時間目まである週2日は6時半までの1時間15分しかできない。

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キャプテン・エース 2年・川瀬凌大選手:
練習時間が短いと、どうしてもチームメイトとのつながりが希薄になってしまうので、自分から声を出したり、出してもらったり、叱ったり叱られたりという関係を通して、チームの絆を作って、その上で技術も上げて試合で勝てるように練習している

アウトサイドヒッター 1年・千田友貴選手:
僕は高校からバレーを始めて、全部先輩たちに及んでいない。だから足を引っ張りたくないという意味ではもっと時間が欲しいが、限られた時間の中でもバレーの技量が関係ないランニングや走り込みは必ず一番を取るようにしている

6月の県高校総体でベスト8に入り、シード校として出場する山形東。主力だった3人の3年生は引退し、今大会は2年生4人・1年生2人のギリギリ6人で臨む。

就任5年目・仁藤誠監督:
限られた練習時間・限られた人材の中で勝負するのが東高のバレー。部員たちはそれをよく理解し、自分で考えて行動してくれている

少ない人数でも“考える力”を武器に

短い練習時間でも、勝つためには何をすべきか。

考えたメニューの1つが「フライング3往復ダッシュ」だ。フライングレシーブと体力を同時に強化する。

アウトサイドヒッター 2年・山川啓介選手:
練習時間が短い分、1回1回の練習にかける負荷を上げて、質が高い練習を目指している

ミドルブロッカー 1年・吉田幸生選手:
一気に自分たちに圧力をかけて、体全体も使うし体力にもいいし、瞬発力を鍛えるという面ではすごく効果的だと思う

考えられた練習は他にもある。2年生のセッター・鈴木創介選手は、何やら腕にゴムを巻いている。

セッター 2年・鈴木創介選手:
オーバー(ハンド)の形があまりきれいではない。腕の形を固定するため。前よりオーバーの形がきれいになったと言われる

また、選手がちょうど6人のため、練習にはバレーボール経験者の2人のマネージャーの存在が不可欠。ボール拾いに加え、レシーブを崩す強烈なサーブも打ち込む。

マネージャー 1年・鈴木莉央奈さん:
人数が少ない分、マネージャーがやった方がいいことが多くなると思うので、自分にできることは何かを考えて、積極的に動くようにしている

マネージャー 2年・後藤美月さん:
前に落ちるボールや伸びるボール、速いボールなど打ち分けている。打ち分けによって取り方や上げ方がみんなに身につくよう心がけている

「1勝でも多く勝てるように」

限られた時間と人数でも“考える力”を結集し、一丸となって戦う山形東。目指すは初戦突破・ベスト8だ。

キャプテン・エース 2年・川瀬凌大選手:
今まで先輩に学んだこと、顧問の先生から学んだこと、自分たちで学んだこと。それを全て生かして出し切れるような大会にして、1つでも多くの点数を取って、1勝でも多く勝てるように全力で頑張りたい

アウトサイドヒッター 2年・小笠原啓成選手:
親や先生方などが応援してくれているので、期待に応えられるように精いっぱいつないで決めて頑張ってくる。応援よろしくお願いします

山形東の1回戦は鶴岡高専と対戦する。

(さくらんぼテレビ)

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