山形・米沢市の栗子山で進む風力発電計画をめぐり、事業の中止を求める声が上がっている問題について、予定地とイヌワシの巣との距離は、公表されている約10kmではなく、最も近い場所で2.1kmであることがわかった。

準備書の信ぴょう性に疑問

この問題は、事業者のJR東日本エネルギー開発がまとめた環境影響評価準備書が、実際の調査内容とは異なるデータを基に作成されたとして、専門家などが中止を求めているもの。

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準備書では、イヌワシの巣は予定地から10km以上離れているとして、猛禽類(もうきんるい)の風車衝突予測は「20年で1羽に満たない」としている。

しかし、2023年の春に行われた日本イヌワシ研究会の調査でイヌワシの巣との距離は、平均で約3km、最も近い場所で2.1kmだったことが新たにわかった。

日本イヌワシ研究会はJR東日本エネルギー開発に対し、事業の中止を求める意見書を提出する方針だ。

この問題をめぐっては、猛禽類の専門家が10月10日、厳正な対応を求める意見書を県に提出していて、県は11日からJR東日本エネルギー開発に対し、準備書の信ぴょう性についての聞き取りを始めている。

(さくらんぼテレビ)

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