日本から約7500キロ離れたイランで、アジア選手権を戦うバレーボール男子日本代表。

8月25日に行われた準決勝を逆転で勝利し、いよいよ26日にアジアナンバー1の座をかけた決勝戦を迎える。

勝てば3大会ぶりの頂点となる。

その日本代表では石川祐希や髙橋藍、西田有志といった有名選手に視線が集まるが、10代で代表入りしている“大型新人”がいる。

10代の“大型新人”で現役大学生の甲斐優斗(19)
10代の“大型新人”で現役大学生の甲斐優斗(19)
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アジア選手権を前に15日に行われた強化試合で、チーム最多の17得点をあげた19歳の甲斐優斗(かいまさと)だ。

身長2メートルの現役大学生の逸材ぶりを探る。

身長が2メールまで伸びたワケは…

中学時代は無名だった甲斐。

高校3年生でいきなりブレイクを果たすが、それは意外なことがきっかけだった。

宮崎・日南振徳高校に入学時は185センチだった身長が、わずか2年間で15センチも伸び、2メートルに到達した。

高校時代に身長が伸び2メートルに到達
高校時代に身長が伸び2メートルに到達

そのワケを甲斐は「高校時代に(コロナで)1カ月くらい休みになって。ずっと寝ていることが多くて、そこで身長が伸びたのかなと思います」と話す。

そして、高校3年生になって初出場した春高バレーで大ブレイクする。

高3で初出場した春高でいきなりベスト4に導く
高3で初出場した春高でいきなりベスト4に導く

チームをいきなりベスト4に導く活躍をした甲斐には、“ある思い”が芽生え始めたという。

「全日本代表に入って、世界と戦える選手になりたい」

一気に全国区のプレーヤーとなった甲斐は、専修大学に入学すると、1年生で日本代表入りを果たし、日の丸を背負う夢を叶える。

春高バレーを機に「世界」が視野に入った甲斐
春高バレーを機に「世界」が視野に入った甲斐

そして日本代表で甲斐は、石川や高橋と同じポジション「アウトサイドヒッター」の中で一番身長が高い選手に。最高到達点は352センチだ。

今年5月、A代表デビューとなる中国戦ではその高さを活かした攻撃で、2試合の合計で18得点の活躍を見せた。

高さだけではない潜在能力

本人も自身の強みをこう語る。

「自分の武器は高さだと思っているので、それを活かしたスパイクの打ち分けだったり、そういうところは一番みてほしいですね」

日本代表を率いるブラン監督
日本代表を率いるブラン監督

一方、日本代表を率いるブラン監督は、高さとともに“別の一面”も評価し、「彼はとても頭がいい。フェイントか強打かどちらが適切か、瞬時に判断ができる」と語った。

「高さ」と「判断力」を持ち合わせる甲斐。

そんな19歳の彼が狙うのは、パリオリンピック代表だ。

来年のパリオリンピックの代表を目指す甲斐
来年のパリオリンピックの代表を目指す甲斐

「自分ができることを最大限できれば、メンバーにも残っていけるので、頑張っていきたいです」

男子日本代表は日本時間で26日夜にアジア選手権決勝を戦う。

2メートルを誇る身長と、瞬時の判断力をあわせ持つ攻撃センスで、19歳の甲斐が新たな道を切り開く姿にも注目だ。

【緊急放送決定!】
男子バレーボールアジア選手権 決勝
8月26日(土) 25:45〜 (関東ローカル)

FIVBパリ五輪予選/ワールドカップバレー2023
日本戦全戦をフジテレビ系独占中継!
女子大会 9月16日(土)-9月24日(日)
男子大会 9月30日(土)-10月8日(日)
東京・国立代々木競技場 第一体育館にて開催