この記事の画像(11枚)

「楽しくイベントに参加していたのに、事故に巻き込まれてしまった。彼とは帰国して婚約する予定だったんです」

「めざまし8」の取材に、涙ながらに語る女性。

韓国・梨泰院の群衆事故に、恋人と共に巻き込まれた、中国人のユ・スジンさんです。
当時2人は、はぐれないよう、前にユ・スジンさん、後ろに恋人の男性という並びで坂を通ろうとしました。
しかし…

ユ・スジンさん:
私は壁の方に押されて、顔が壁に向いていて、何とか呼吸を確保していました。
私は彼の方を見ることができなくて、彼に「返事してほしい」とずっと呼びかけていましたが、彼からの返事はありませんでした

呼びかけに応じなくなった恋人の男性。次第に自身の意識も遠のいていったといいます。
その後、ユ・スジンさんは意識を取り戻したものの、恋人は帰らぬ人となりました。

156人の犠牲を出した、梨泰院の事故。外国人の犠牲者は26人、多くの人が異国の地で命を落としました。

世界中の若者が犠牲に…生存者が語る“九死に一生”

メキシコ人女性のべランディアさんは、当時多くの人が亡くなった坂道の路地にいました。

べランディアさん:
私の上に意識がない男性がいて、その人につぶされていました。みんな潰し合って、上から押されドミノのように倒れはじめました

倒れだした群衆の中にいたべランディアさんは、「死」を覚悟したといいます。

べランディアさん:
胸を完全に押しつぶされて、息がまったくできませんでした。自分の足も完全に押しつぶされて、血が止まり、足は折られると思いました。
みんな意識を失っていて、「次は私の番、本当に私は死ぬんだな」と思いましたが、母が私を待っていることを思うとあきらめてはダメだと思いました

40分近く押しつぶされたままだった、べランディアさん。

べランディアさん:
私は40分間、自分の呼吸に集中して、私の上にいた意識不明の男性が運び出されたとき、ようやく呼吸ができました。しかし、私の下には亡くなった人がたくさんいました

イエメン共和国の男性は今回の事故で、ウズベキスタンの友人を亡くしたといいます。
事故の直前、2人は梨泰院の路地の坂道にいました。男性が買い物をするため、友人を残してコンビニに入った直後、事故が起こったのです。

イエメン共和国の男性:
店を出たら、地面に人がいました。最初は女性、たぶん2人いて、人々に押され続けていたんです。人の上に人がどんどん積み重なっていき、山のようになったんです

男性はコンビニの中で無事でしたが、友人は外にいたため、人のうねりに巻き込まれてしまいました。

イエメン共和国の男性:
僕は彼に何もできなかった。戻るように人が押し寄せてきていたので、心肺蘇生もできなかった。彼らを助けようとしましたが、何もできませんでした

(めざまし8 11月7日放送)