安倍元首相の国葬を巡り、9月8日、衆参両院で行われた国会の閉会中審査。約2カ月前に起きた銃撃事件を機に注目された、旧統一教会と安倍元首相との関係について、岸田首相は、調査しない方針を明らかにした。

“旧統一教会”と接点 福岡選出の自民議員4人も

同じ日、自民党は、党所属の国会議員と旧統一教会との接点について確認した調査結果を公表。衆参両院の議長を除く所属する国会議員379人のうち、179人に接点があったとした上で、つながりが深いと判断された121人の氏名も明らかにした。

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茂木幹事長:
結果を重く受け止めている。率直に反省をし今後は旧統一教会と一切関係を持たないことを党内に徹底する

調査結果の主な内容は「会合への祝電などの送付」が97人、「関連団体の会合に出席」が48人、「関連団体会合であいさつ」が96人など。

氏名が公表された中には、福岡選出の4人の衆院議員も含まれていた。
旧統一教会の関連団体の会合に本人が出席し、あいさつをしたと回答した、福岡2区の鬼木誠議員・福岡4区の宮内秀樹議員・福岡6区の鳩山二郎議員・福岡11区の武田良太議員だ。

鬼木議員と武田議員は政治資金規正法上、旧統一教会や関連団体に対する会費などの支出を公開する必要があるとされている。

旧統一教会とのつながり…報告しなかった議員への“違和感”

あくまで”点検”と強調して行われた自民党の調査。実効性はどこまであるといえるのか。

NPO「日韓トンネル研究会」という団体がある。
この団体は、旧統一教会の創設者・文鮮明氏が提唱した、国際ハイウェイ構想をきっかけとして設立された団体だ。現在も、旧統一教会との関係を認めている。

団体が発行する「日韓トンネル通信」によると、2013年6月5日、当時顧問を務めていた自民党の今村雅弘衆院議員が総会に出席し、あいさつしたとの記事が掲載されている。さらに2012年にも同様に、総会であいさつしたという記事があった。

取材班は8月24日、今村事務所に対し、日韓トンネル研究会が旧統一教会の関連団体だと指摘をした上で、会合への出席はあったのかなどの質問状を送ったが、回答は「ノーコメント」。

党の調査も行われていることから、改めて事実確認をするため、9月7日に今村議員の地元・佐賀市内の事務所を直撃。本人不在とのことで東京の事務所に連絡したところ、返事はまたしても「ノーコメント」だった。

そして9月8日。党が氏名を公表した「関連団体会合に本人出席、あいさつあり」の項目に、今村氏の名前はなかった。
教団と関係がある、日韓トンネル研究会の会合であいさつしたはずの今村議員。なぜ名前がないのか。

9月9日午後、3回目の事実確認のため事務所に電話をするとー。
回答は改めて「ノーコメント」。

しかし、その4時間後。今村事務所から電話がかかってきた。

電話内容(今村事務所):
TNCからの指摘を受けて再調査したところ、会合に出席していたことが分かったので、党本部に修正して、報告致しました。指摘された会合が10年くらい前だったこともありまして、日韓トンネル研究会が、旧統一教会と関係があったことは認識していませんでした

取材で新たに判明した、旧統一教会とのつながり。本人任せの調査にどれだけの実効性があるのか。

旧統一教会の活動実態について、20年以上にわたり取材をしているジャーナリストの鈴木エイト氏は…

ジャーナリスト 鈴木エイト氏:
(自民党が発表したこの数字は)少ないのかなと思います。実際は、もっと多いはず。これから出てくるのでは?私が調べただけでも、今回発表されたリストに記載されていない人は5~6人はいる

また、今村議員については…

ジャーナリスト 鈴木エイト氏:
取材陣から指摘されている以上、当然、(自身でも)分かっているはずなので、なぜ、それまで報告してこなかったのか、非常に違和感を覚える。隠していたと言われても仕方ないと思う

旧統一教会と、自民党との関係。疑惑はさらに深まりかねない事態となっている。

(テレビ西日本)