愛知県蒲郡市にある旅館「姫宿 花かざし」。
ここでは温泉街の“元ボス猫”が看板猫として活躍している。他の猫たちに慕われ、ケンカも無類の強さだったことから、ついた呼び名は「おやかた」。
そんな猫がなぜ看板猫へと転身したのか、その経緯と看板猫としての活躍ぶりについて、スタッフの三浦靖子さんに聞いた。
ボス猫争いに敗れ、孤独の身に…
数年前まで蒲郡市の温泉街の“ボス猫”として君臨していたという、キジトラのおやかた(オス・推定9歳)。過去には自身より一回り大きなオス猫相手にもひるむことなく立ち向かい、勝利したことも。
しかし、そんなおやかたにある転機が訪れる。
それはおやかたが地域の猫の繁殖防止のため保護され、地域猫になった後のこと…。
「去勢手術をした影響か、ある日縄張り外からやってきた猫とのボス猫争いに負けてしまったんです」
新たなボスとなったその猫はその後、群れに長居することはなかった。しかし、おやかたは居づらさを感じたのか、次第に群れから距離を置くようになったという。
ボス猫の座を奪われ居場所を失ったおやかたは、2023年の冬ごろから「姫宿 花かざし」に迷い込むようにやってきたという。
ある日、旅館の入り口前で寒さに震えていたおやかたを見かねた女将が、ロビーへと招き入れたことが大きなきっかけになったと三浦さん。
「ストーブの温かさに引かれたのか、あまり警戒することなくするっと館内へ入ってきました(笑)」
こうしておやかたの看板猫としての第二の猫生が始まることとなった。
