泉を湧かせるには、「出てきてもいいよ」という許可が必要で、それは自分と仲良くないとできない。
今まであまり好きではなかった自分と、急には仲良くなれなくても、どんな人なのか知ろうとする努力はできるのではないか。
嫌いだからといって自分自身と離れることは残念ながらできないのだから、諦めて、一度しっかり関わってみるのはどうだろうか。
自分と仲良くするとはどういうことかというと、友達と仲良くなるのと同じだと思う。他人とは、仲良くなる前に、その人を尊重し、よく知ることからはじまる。
自分に対して「あなたの感情や思考には価値がないから出してはいけない」と言うのは、友達相手だと思うとかなりひどい扱いだとわかるだろう。友達にしないことは自分にもしないでほしい。大事な友達に接するように自分と関わるべきだ。
しかし、仲良くなるために自分のことを知ろうとして、自分について考えようとしても、いつものクセで意地悪な目で見てしまうと、ちゃんと知ることは難しい。
桜林直子
洋菓子業界での勤務を経て、2020年にマンツーマン雑談サービスをスタート。著書に『世界は夢組と叶え組でできている』『つまり“生きづらい”ってなんなのさ?』など
