また、意外と見落としがちなのが「水の摂取量」の増加。尿の状態と一緒に確認してほしい。

猫は元々あまり水を飲まない動物。もしガバガバ飲むのであれば多飲多尿の可能性があり、腎臓病や糖尿病などのサインとなる場合も。

「体重1kgあたり50mL以上飲むと飲み過ぎとされています。4kgなら200m L以上ですね。ただ、これは猫にもよるのであまり参考にはなりません。

どちらかと言うと、『昔より飲む量が増えたな』と言う場合の方が大事です」

腎臓病などはいきなりひどくなることはあまりないことから、月に1回の頻度でのチェックがおすすめだ。

正確に水の摂取量を測りたい場合
正確に水の摂取量を測りたい場合

正確に測りたい場合は、飲む用の器とは別に、猫が飲めないようフタをした同じ器を用意し、減った量を比較する方法がある。

「歯茎」「耳」と顔に現れるサインにも注意

そして、顔周りのチェックは、緊急性を判断する上でとても重要。特に注意したいのが「歯茎(粘膜)の色」となる。

(画像はイメージ)
(画像はイメージ)

「普段はピンク色の歯茎が、白かったり黄色かったりしたら結構危ない状態かもしれません。白なら重度の貧血、黄色なら黄疸の可能性があります。急いで病院へ行ってください」

口の中を確認する際は、同時に口臭もチェックしてほしい。強い臭いは歯周病の可能性が高い。
歯周病になると、左右の犬歯の長さが異なってくることも多いので歯の状態も気にすると良いだろう。

また耳に関しては、まず「触りすぎないこと」がとても重要。いとぅー先生によると、理論上は猫の耳掃除はやらなくてもいいのだそう。綿花で外側を軽く拭うくらいで十分だ。

耳掃除は綿花で外側を軽く拭うくらいで十分
耳掃除は綿花で外側を軽く拭うくらいで十分

「お耳、気にしすぎ問題がある。耳掃除のしすぎは外耳炎の原因になります。耳垢には悪い菌が入ってくるのを防ぐ作用もあるので、掃除は週に1回程度で十分。綿棒は耳の中を傷つけるのでNGです」

健康チェック的には週に1回程度の耳掃除を意識し、それでも猫が耳を掻きまくるようなことがあれば病院に連れて行ってほしい。