対策として、鉄フライパンの日常的な使用を藤江さんは提案する。
「実は油ならしをした瞬間から、油の酸化は始まっています。臭いの発生を避けるためには日々の料理に日常的に使っていただき、常に新しい油を使ってコーティングする状態にするのが一番の解決策かと思います」
また、フライパンを「育てる」という点でも、普段から使うことは重要だ。
「炒め物などの調理すること自体にも、油ならしの要素があります。調理を何回もしていただくことで、使い勝手も良くなりますよ」と、星野さんは説明する。
保管は日常的に使いやすいところに
最後に鉄フライパンの保管のポイントについて、藤江さんに教えてもらった。
「湿気や臭いがこもりやすい環境に置いておくと、さびのリスクもありますので避けていただきたいです。戸棚やシンクの下にも置きがちですが、扉を閉めることで湿気や臭いが充満する可能性があります。そのような場所には長期保管しないようお願いしています」
そのため、日常的に使いやすい、通気性の高いところに置いておくのが望ましいという。立てたり、吊るしたりして収納するのも一つ。また、洗った後はしっかり水分を飛ばして乾燥させ、最後に油を塗ることを忘れずに。
面倒に感じるかもしれない鉄フライパンのお手入れ。しかし、「育てる」という感覚を持てば、日々の料理も楽しくなるはずだ。
