日々の料理に欠かせない調理道具のフライパン。

特に表面がコーティングされている「ふっ素樹脂加工のフライパン」は、手軽さから使用している人も多いだろう。しかし、扱い方を間違えると本体がすぐ傷んでしまうことも。

ふっ素樹脂加工のフライパンの特徴と注意すべき扱い方が知りたい…。フライパンの製造販売を手掛ける調理用品メーカー「和平フレイズ」の藤江里美さんに話を聞いた。

本体はアルミのフライパン

ふっ素樹脂加工とは、「アルミ素材などの表面に、粒子状のふっ素樹脂を何層にもコーティングする」こと。本体そのものはアルミのフライパンだ。

そのコーティングはスプレー塗装で施されているため、一見滑らかに見える表面も、わずかに凹凸の状態になっている。さらには「ピンホール」という目に見えない微小な穴が多数存在するという。

表面には微小な穴が(画像はイメージ)
表面には微小な穴が(画像はイメージ)
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このピンホールが、フライパンの状態を維持する一つのポイントとなる。

「凹凸部分に汚れが残ると、フライパンのこびりつきが強くなってしまいます。また、塩分や酸の強い汚れがたまっていくことで、ピンホールを通して下地のアルミに影響がおよび、コーティングが傷む要因にもなるのです」

SNSで話題の復活法は本当?

では、コーティングが傷んだフライパンの“こびりつき”を復活させる方法はあるのだろうか?

SNSなどでは、「塩を炒めるとフライパンが復活する」という投稿もよく見かける。例えば、食塩を茶色くなるまでいった後、濡らしたキッチンペーパーで表面をこすって乾かすと、こびりつきがなくなるというものだ。