元寇で沈んだ船が見つかっている松浦市鷹島沖の国史跡の海底遺跡鷹島神崎遺跡で、26日から2025年度の発掘調査が始まりました。

調査は元寇船を研究している國學院大学の池田榮史教授とともに、松浦市教育委員会が進めています。

鷹島沖は約740年前、日本軍と元軍の戦い、「元寇」があった海域と言われています。

「鷹島神崎遺跡」では、2024年度までに3隻目の沈没船「3号船」が確認されています。

今回の調査では、3号船の船首と船尾部分を掘り、船全体の大きさや状態などを調べるということです。

國學院大学 池田榮史 教授
「去年までの調査で(3号船から)中国の陶磁器とかが出ているので、おそらく中国から出てきた船だろうが、1号船、2号船と全く同じ構造なのか、場合によっては違うこともありえる」「少しずつ情報を増やしていくことでモンゴル襲来の実態が分かるのと同時に、アジアの船の歴史を明らかにすることにもなる」

市教委は今後、教育や観光で活用するために船を引き揚げて展示することも視野に入れています。

松浦市教育委員会文化財課 内野義 課長
「松浦市にはこんな良いものがあると確認してもらうこと、そしてこの誇りとなるものが地域の人たちを元気づけていく、そうしたきっかけになることを期待している」

調査は10月13日までで、市教委は14日に発掘の成果を発表する予定です。

テレビ長崎
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