24日午後、自民党総裁選挙の候補者同士による討論会が行われ、5人がそれぞれ政策などをアピールした。
1巡目は小泉氏に質問集中…候補者5人が公開討論会
24日午後4時ごろの東京・秋葉原。多くのSPや警察官が集まり、持ち物検査も行われるなど、物々しい雰囲気の中、現れたのは自民党総裁選に出馬した5人の候補だ。

これに先立ち、5人は日本記者クラブで行われた討論会に出席した。

冒頭の写真撮影では、5人が手を重ねると“Vの字”の形になり、林氏が「サインはVと言っても誰も知らない」と話すと、高市氏は「いや知ってる」、茂木氏は「アタックNo.1の…」と話す場面もあった。
その後、候補者同士で質問相手を指名。1巡目は、小泉氏に質問が集中した。

林芳正官房長官(64):
(小泉氏への質問)だいたいどれぐらいのインフレ率、物価上昇水準を想定しているのか。それについて日銀とどういうふうに連携していくのか?

小泉進次郎農水相(44):
実質賃金は1%程度の成長を続けていく、そして日銀の物価目標2%。このことを前提にしたときに2023年の419万円が2030年には515万円に約100万円アップすると。
日銀との連携については答えなかった。

林芳正官房長官:
日本銀行との連携については、また回を改めて聞かせていただきたいと思います。

用意した紙を見ているのか、度々、目を落とし話す小泉氏。
3巡目には、茂木氏から外交について聞かれた。

茂木敏充前幹事長(69):
(小泉氏への質問)トランプ大統領と何度もお会いした。非常に厳しい、タフな大統領。どうトランプ大統領と向き合っていくのか、具体的な戦略があれば聞かせてください。

小泉進次郎農水相:
農林水産大臣としても、関税交渉の中でのこれらの履行が、日米同盟のウィンウィンの関係を構築する上でも非常に重要だと捉えている。過度に中国に依存したサプライチェーンを構築することなく、より機会として活用できるような戦略を持ちながらも進めていきたいと思います。
質問攻めにあった小泉氏が質問相手に選んだのは小林氏。

小泉進次郎農水相:
(小林氏への質問)防衛費対GDP比2%では到底足りないという立場の中で、どの程度まで引き上げていかれるのか。

小林鷹之元経済安保相(50):
自らを守る意志のない国を誰も守ってくれない。これは世界の常識だと思っている。2%では到底足りないと思っているが、その先のことはこれから速やかに分析をする中で積み上げていくべきだと考えています。
一方、小泉氏と同じ4回の質問を受けたのは林氏。

高市早苗前経済安保相(64):
(林氏への質問)政策を見直していく姿勢も解党的出直しだと思っている。石破政権の政策を引き継いでいかれる事への思いをお聞かせください。

茂木敏充前幹事長:
(林氏への質問)現金給付も含めて、何を継承し何を変えていくのかお話しいただきたい。

林芳正官房長官:
約束したことをベースに、即効性のある物価高対策ということで、これ(2万円給付)と、ガソリン税の暫定税率の廃止。即効性のある今年年内にもできるものだというふうに思っております。
候補者たちへ記者たちから“厳しい質問”
続けて、ベテラン記者からは小泉氏に対して厳しい質問が投げかけられた。

――小泉さんは極めて何度もペーパーに目を通している。まだ44歳でしょう。そんな慎重すぎてどうするんですか?
小泉進次郎農水相:
責任ある立場のものは、適切な慎重さは兼ね備えるべきだと思います。いかに正確に私の思いが伝えられるか。そこに私は重きを置いたつもりです。

また、茂木氏は記者から「今回、子ども食堂を訪問されていた。僕らから見てると、無理してるなという感じはあったんですけど、効果はあったんですか?」と問われると次のように答えた。

茂木敏充前幹事長:
知人の紹介もあって訪問させていただいた。物価高がいろんなところに影響している、こういったことも痛切に感じたところです。
一方、高市氏に対しては、靖国神社の参拝についての質問が向けられた。

――参拝にこだわっていた、明言されていた。今度はそれを避けてますよね。これどういうことなんですか。総理大臣になるとそんなできないよという判断なのか?
高市早苗前経済安保相:
前回の総裁選挙のときも、まだ総理大臣にもなっていないのに言う必要はなかった。これは心静かに、最後、適宜適切に判断しなきゃいけない。
(「イット!」9月24日放送より)