高知競馬場 実況アナウンサー・橋口浩二氏:
ここに8(戦目)、11(戦目)、5(戦目)っていう数字があるんですけど、要するに、勝てば何戦目で初勝利と言うために、ここに数字を振ってますね。

橋口さんが、実況の為に振っていた「デビューから何戦目」という数字。
その中に、信じ難い馬を見つけてしまう。
高知競馬場 実況アナウンサー・橋口浩二氏:
あの時点で88連敗をしていて、それでも、なぜか登録抹消されない。もう普通の馬だったら、もう走れないから、この辺でって言われるところがね…。
88戦して、1勝も出来ないまま、なぜか走り続けている馬がいる…その不思議を、知り合いの新聞記者に話すと…。
高知競馬場 実況アナウンサー・橋口浩二氏:
まあ素晴らしい物語を書いてくれて、これが一種の原作になりましたね。
これが、すべての始まりとなった高知新聞の見出し。記事には、こうある…。
「競馬の世界で連敗が続けば、大抵はそのまま処分場行きとなる。ところが、ウララの調教師の
宗石大さんは『僕はそれができない』」
そんな記事が出た翌週には、全国に知られることになり…。
当時 高知競馬場の広報担当・吉田 昌史さん :
フジテレビのとくダネ!さんから、ハルウララの写真を送ってもらいたいという。あの小倉さんがしゃべってましたんで、ええ!?と思って…。これが、その時の放送だ…。
小倉智昭キャスター(当時):
ハルウララ。名前も“のどか”ならレースも“のどか”。1998年の11月にデビューして、これまで90回走って、1回も勝ったことがないと…。
当時 高知競馬場の広報担当・吉田 昌史さん:
他の報道関係の方が放送を見て取材に行きたいって、その週ぐらいからどんどんどんどん来だして…。
そして、ハルウララは、いつしか“負け組の星”と呼ばれるようになってゆく。