中国の習近平国家主席は北京を訪問中のEU=ヨーロッパ連合のフォンデアライエン委員長らと会談し「中国とEUは互いの信頼を高め、協力を深めるべきだ」と強調しました。
習近平国家主席は24日、北京を訪問しているEUのコスタ議長とフォンデアライエン委員長と会談しました。
中国外務省によりますと習主席は、「国際情勢はより複雑になっている」と指摘した上で「中国とEUはより一層コミュニケーションを強化し互いの信頼を高め、協力を深めるべきだ」と強調しました。
フランスメディアによると、フォンデアライエン委員長は、習近平国家主席に対し、「中国とヨーロッパがそれぞれの懸念を認識し、具体的な解決策を提案することが不可欠である」とし、中国との関係が「転換点」に達したと述べたということです。
また、コスタ議長はEUは「貿易と経済に関する問題で具体的な進展を見たい」と述べ、「私たちの関係が、相互に利益となることを望んでいる」と強調したということです。
中国とEUは、中国製EV=電気自動車などの関税措置をめぐる対立やロシアのウクライナ侵攻をめぐり立場の違いが課題となっています。
習主席としては、アメリカとの関税協議が進む中、EUとの関係悪化を避け、協力関係を維持、強化したい思惑があるとみられます。