また「汚れを落としたいからといって、洗剤や柔軟剤を多めに入れるのはNG」とのこと。洗剤や柔軟剤のすすぎ残しは、モラクセラ菌の餌になってしまうため、規定量を守ろう。
「洗濯前のひと手間も大切です。水にぬれたタオルなどは、そのまま放置すると菌が増えます。洗濯するまで時間が空く場合は、突っ張り棒などにつるして乾かしてみてください」
工夫とグッズの活用で「早く乾かす」
2つ目のポイントは「早く乾かす」。先述したように、洗ってから4~5時間経過すると、生乾き臭が出てしまうからだ。そこで役立つ、部屋干しのコツを紹介したい。

・洗濯物同士はこぶし大の間隔を空ける
・丈が短いものは、物干し竿やラックの中央に、長いものは外側に干す
・ボタンやファスナーは開ける
・ポケットがついているものは裏返す
・タオルは生地同士が触れないようにする
これらを実践すると、空気の流れが起きやすくなり、早く乾かすことにつながるそう。
「『厚手のものと薄手のものを交互に干す』『乾いたものから先に片づけ、厚手の洗濯物の間隔を広げる』ことも意識するといいでしょう」
また、乾きにくい次のような洗濯物も、ちょっとした工夫で乾きやすくなる。

大きなバスタオル:ハンガーを2つ使い、横から見て、タオルが“M字”にまたがるようにする
デニムなどの厚手のズボン:ピンチハンガーを使い、足を通す部分に筒状の空間を作る
パーカー:フード部分をパーカー用のハンガーで広げる、または洗濯ばさみでつるす
干す場所は風通しを意識
「壁際や窓際に干すと壁やカーテン、家具などにカビが生えることがあるので、部屋の中央、風が通りやすい場所に干しましょう。エアコンの風が当たる場所だと乾きやすいです」

このほか、扇風機やサーキュレーターで洗濯物の下から風を当てると、さらに乾きやすくなるという。除湿機を活用するなら、窓やドアは閉め切ったほうがいいそう。
大きなバスタオルは干しづらいため、洗濯機に乾燥機能がついていれば使うのも手だ。
では、すでに生乾き臭がしているものは、対処できないのだろうか。