深刻な『なり手不足』から、熊本市教育委員会は2025年度に採用する教員の追加募集を行う。筆記試験などは実施せず、即戦力となる経験者を対象とした初めての追加募集で、10月4日から受け付けを始める。
あの手この手を講じるも深刻ななり手不足
募集するのは、受験者数が採用予定者数を下回るなどした『7つの教科』と小・中学校・高校の『特別支援教育推進』で合わせて52人だ。
この記事の画像(6枚)熊本市教育委員会では、これまで、教員免許を持ちながら教壇に立っていない人を掘り起こす『ペーパーティーチャー講習会』や、教職に関心を持つ大学生を学校に派遣して学習の補助などを行ってもらい謝礼金を支払う『学校教育アシスタント事業』、また、大学から推薦されれば1次試験を免除する『大学推薦制度』と、あの手この手を講じてきましたが、効果が得られるまでには至っていない。
熊本市教育委員会・教職員課の上村清敬課長は「改めて追加募集して、少しでも多くの採用を目指したいと思っています」と話す。
追加募集の手法も異例で筆記や実技なし
初の追加募集は、その手法も異例で、上村課長は「準備する時間も人もいませんでしたので筆記試験は行いません。経験者の方は今までどこかで採用試験はパスして来られた方なので、筆記試験や実技試験の能力も担保できると考えました」と話す。
追加募集の採用試験は筆記と実技の試験はせず、模擬授業と面接のみで12月1日に行われる。対象は、過去に国公立学校で正規の教員として3年以上の経験がある59歳以下の人だ。
また『特別支援教育推進』は、盲学校や聾学校の免許を持っていなくても受験でき、採用後に認定研修を受け、免許を取得してもらうとしている。
熊本市立学校追加の教員採用試験、志願書の受け付けは10月4日から21日まで。
(テレビ熊本)