中華圏の旧正月『春節』が、始まった。例年、福岡にも大勢のインバウンド客が訪れるが、高市首相の“台湾有事”発言に端を発した問題で、2026年は中国政府が日本への渡航自粛を呼び掛け。観光客数は例年より落ち込みそうだ。

「台湾、韓国の方。中国の方はあまり…」

福岡を代表する観光地、太宰府天満宮(福岡・太宰府市)。平日にも関わらず、参道は大勢の観光客で賑わっていた。

太宰府天満宮参道(太宰府市・2月16日)
太宰府天満宮参道(太宰府市・2月16日)
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2026年の旧暦の正月『春節』の大型連休が、2月15日から始まった中国。9日間に渡る連休だが、高市首相の“台湾有事”発言に端を発した問題で、中国政府は日本への渡航自粛を呼びかけている。

中国メディアによると日本への旅行は2025年に比べ54%減ったというのだ。

太宰府天満宮の参道で観光客に話を聞くと「韓国」や「台湾」と応える観光客が多く、中国からの観光客は以前より減っている印象だ。

参道の店の人たちに聞いてみても「きのう、きょうも台湾、韓国の方は見られるが、中国の方はあまり見られない」(土産物屋)。

「以前は、クルーズ船で来られる中国本土の方が多かったが、最近はクルーズ船も韓国が多い」(傘専門店)と2025年の年末頃から中国からの観光客が減った印象を口にする。

そんななか、中国からの観光客を探し出し、日本に来た理由を聞いてみた。

インタビュー取材も「顔はダメ」

観光で訪れたという男性は「こうした国家政策問題の問題について、私たち一般人は自分たちの生活に集中すればいいだけであり、あまり気にしないという人もいます」と話した。

その一方で「国の問題で、答えられません」とインタビューマイクを避ける人や「日本はとても楽しいし、家族旅行に適していると思います」と応えながらも「(撮影の)声はいい。顔はダメ!。なぜなら今は異常な時期だから」と話す中国人観光客もいた。

こうした中国からの旅行者の減少の影響を受けているのが、主に中国からの団体客向けツアー商品を販売する福岡市の旅行会社だ。

“春節需要”の繁忙期 予定表は白いまま…

例年、この時期は“春節需要”の繁忙期だが、予定表には殆ど何も書き込まれていない。

『日中友好旅行社』代表の高尾淑江さんは「(今月の予定?)こう見たら仕事が本当にないですね。苦しいですよ。仕事がないと収入も入らないですね。とても困っています」と白いままの予定表を見詰めていた。予約が入らない状態は約3カ月に渡り続いているという。

これまで知人の旅行会社を手伝いながらやりくりしてきた高尾代表だが、この日は、ようやく1件、新規の予約が入ったことに安堵していた。

「やっと今、4月3日の話が来て、これの日程を作るんですけれども。だから詳しく、詳しく、今までより詳しく。時間もあるから(スケジュールを)作ってですね、4月からはグループ旅行がまた回復できますように、来れるように願っております」

これまで春節の旅先として根強い人気を誇ってきた日本だが、こじれる日中関係の影響はまだ続きそうだ。

(テレビ西日本)

テレビ西日本
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