かゆみ止めがなければ流水で
そんな体を張って実験を進める白井さんは、蚊に刺された際には何もしないそうだが、一般の人にはかゆみ止めの使用を勧める。
「かゆみ止め成分(ジフェンヒドラミン、クロタミトン、リドカイン)が入った皮膚薬を塗ってください。PVA(プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル)というステロイドが入った薬はよりかゆみ止め効果が高くなります。もし手元に何もない場合は、流水で冷やしましょう」
みなさんは蚊に刺されやすい体質に当てはまっただろうか?当てはまった人は、蚊のシーズンは黒い服を着ないなどの対策をしてみるといいかもしれない。また、刺されているうちに反応が軽くなるということなので、いつかは蚊に悩まされなくなる日が来るのかもしれない。
※かゆみ止めを使用する際は、医師や薬剤師に相談してください。
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刺されたら?駆除は?“害虫”対策

白井 良和(しらい・よしかず)
害虫防除技術研究所代表、有限会社モストップ取締役、医学博士。30年以上にわたり蚊を研究。1994年京都大学農学部農林生物学科卒業。1996年京都大学大学院農学研究科修了。殺虫剤メーカー研究員を経て、2001年富山医科薬科大学大学院医学系研究科博士後期課程修了。害虫駆除会社にて駆除業務を行った後、2003年、蚊駆除業務を柱に有限会社モストップを創業。現在では、蚊忌避剤や蚊捕獲器の効果確認試験を主な業務とし、書籍の出版、YouTube動画投稿等も行っている。