秋になると川を遡上する「シロザケ(秋鮭)」がスーパーに並ぶ季節となり、シロザケの筋子を店頭で見かけることも増えてくる。新鮮な生の筋子からイクラの醤油漬けを作ってみたいという人も多いのではないだろうか。
ただ、シロザケはアニサキスに注意が必要で生食NGの魚種だ。産地では昔から、冷凍して「ルイベ」にしたり加熱して「ちゃんちゃん焼き」にして食べてきた。そして、シロザケの内臓である筋子もアニサキスがいる可能性がある。
“おいしく楽しく安全に魚を食べる方法”を発信する魚食普及推進センターの早武忠利さんに、生の筋子から安全においしいイクラ醤油漬けを作るレシピを聞いた。
網で筋子をバラバラに
寿司ネタでも人気のイクラは、そもそも鮭のお腹の中から取り出した筋子を一粒ずつバラバラにして味付けしたものだ。イクラの状態になったものも売られているが、シロザケが売られる今の時期は家庭で筋子からイクラを作ることもできる。
「鮮魚店で作られたイクラはプロの目でしっかりチェックされているのでアニサキスの心配はありません。けれど、筋子から自作する場合は少し注意が必要。これから紹介する方法は私が水産加工工場や鮮魚店にも聞いたもので、初心者でも簡単にできます。ぜひ覚えて、『秋といえばイクラ!』とソワソワする人生を送ってください。ポイントはバラバラにしてからお湯に入れる事。順番が逆だと夜中に長時間膜を取り続けることになります」
