「蚊は血の味をわかって吸っているわけではないので、おそらくO型の人に蚊を引き寄せる体温・二酸化炭素・水分といった要素が備わっている人の割合が高かったのではないかと考えられます。蚊にとっては血を吸えれば誰でもいいのです」

体質は変えられない。では、虫よけを利用する以外にできる対策はあるのだろうか。白井さんは、以下の方法を推奨する。
・黒い服を着ない(蚊は黒に寄ってくるため)
・ゆったりした服を着る(蚊は2ミリ以内の生地なら服の上から皮膚を刺せるため)
・こまめに汗を拭き取る、シャワーを浴びる
かゆみの度合いは「免疫」で変わる
「かゆくなりやすさも人によって異なります」と白井さん。かゆみの出方は、蚊に刺される回数が増えるとともに、免疫が出来ていく段階に応じて以下のようになっている。
1段階:無反応
2段階:遅延反応のみ
3段階:即時反応 + 遅延反応
4段階:即時反応のみ
5段階:無反応
「即時反応」は、刺されたらすぐに白く腫れる反応。「遅延反応」は、一度腫れがひいてもう一度赤く腫れて長くかゆみが続く反応だ。
つまり、蚊に繰り返し刺されるうちに、遅延反応が出るようになり、即時反応と遅延反応の両方が出るようになる。さらに繰り返し刺されていくとだんだん反応は弱くなり、即時反応だけになり、最終的には無反応に。

このようなメカニズムになっているため、赤ちゃんは無反応で、小さな子供は遅延反応だけ、そして年配者は即時反応だけか無反応というパターンが多いとのこと。ちなみに白井さんはというと、「実験で蚊に刺されすぎて、4段階目の即時反応だけになっています」。