自宅にダニが増える…秋冬のNG行動

ツメダニの被害を防ぐには、餌となるチリダニをはじめとする、その他のダニを減らすこともポイントとなる。しかしチリダニが増える“NG行動”をしていることも多いそうだ。

加湿器で保湿のはずが…(画像はイメージ)
加湿器で保湿のはずが…(画像はイメージ)

避けたい行動のひとつが「加湿器と暖房を併用する」こと。チリダニは気温が25℃前後、湿度が60%以上で繁殖しやすいが、喉や肌を保湿しようと加湿器を使いつつ、暖房を入れるとこの条件を満たしてしまうことがある。

「ヒトが心地よいなら、ダニにとっても心地よい環境です」と白井さん。もし加湿をして湿度を高く保ちたいのであれば、暖房は上限を20℃くらいにとどめ、寒さは重ね着で調整するくらいが望ましいとのことだ。

上着の扱いも気を付けたいところ(画像はイメージ)
上着の扱いも気を付けたいところ(画像はイメージ)

もうひとつが「外出用の衣類(特に上着)を洗濯せずに使いまわす」こと。チリダニは外出先の布製品などにいることもあり、自宅に大量のダニを持ち込んでしまうこともあるという。外出用の衣類はできるだけ玄関で脱ぎ着する。そしてこまめに洗濯をするのがお勧めだ。

ダニ刺されが疑われたら病院へ

ツメダニに比べると珍しいケースだが、ダニ刺されはネズミに寄生する「イエダニ」、鳥に寄生する「トリサシダニ」、野山にいる「マダニ」によることもあると白井さんは話す。

症状の原因が分からないまま対処すると、悪化する可能性もあるので、「ダニに刺されたかもしれない」と思ったらまずは、皮膚科を受診するのがお勧めとのことだ。

「自宅にダニが繁殖してしまうとその分、刺されやすくもなります。家族がよく過ごす空間や肌に触れるアイテムが多いところは、こまめに掃除をするのがいいですね」

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アレルゲン対策の専門家・白井秀治さん
アレルゲン対策の専門家・白井秀治さん

白井秀治
専門は室内環境におけるアレルゲンの評価と対策。ダニ対策寝具の開発に携わったことがきっかけで、アレルゲン分析・測定の道に進む。家庭で取り組めるアレルゲン対策情報を発信しており、保健所や医療機関での講演も行う。日本アレルギー学会、日本職業・環境アレルギー学会、日本臨床環境医学会、室内環境学会などに所属。

プライムオンライン特集班
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