総理就任から4日目の10月24日午後、国会で所信表明演説を行う高市早苗首相。

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きのう23日は臨時閣議を開き、新閣僚らと演説案を検討。
内閣の最優先課題として「物価高への対応」を挙げ、ガソリン税の暫定税率廃止法案を今の国会で成立させる決意を表明するほか、社会保障の給付と負担のあり方の見直しに向け、与野党と有識者による「国民会議」を新設する方針を打ち出します。
また、来週のトランプ大統領の来日に向け、意気込みを示す見通しです。

その首脳外交で注目されるのが、日本で初めて「ファーストジェントルマン」となった夫の山本拓元衆院議員(73)です。

交際0日でゴールイン

今から20年前に行われた高市首相の結婚式の映像。

小泉純一郎首相(当時):
 (夫婦の関係が)円満なら幸せだし、そうでなくても人間的修行になるし。

挨拶で笑いを誘ったのは、当時の小泉純一郎首相。会場には安倍晋三元首相の姿もありました。

山本拓氏:
小泉内閣が進める新しい男女共生型社会の新しいカップルのパターンとして、そして、今お話しのかかあ天下のパターンとして2人協力し合って、知恵を出し合って幸せな家庭を築き上げていきたいと誓い合ったところでございます。

当時、夫の山本拓氏は現役の衆議院議員で、高市氏は衆院選で落選し浪人中。
実は、この落選が出会いのきっかけだったといいます。

山本氏が職を失った高市氏の秘書たちの再就職をサポート。親交を深めると…ある日、山本氏はこう切り出したといいます。

「真剣に結婚相手を探しておられるんでしたら、僕もバツイチですので、立候補しますよ」

これに対し高市氏は…。

「『前向きに結婚を望んで入るタイミングでこんなお話をいただいたのも、貴重なご縁かな』と思うに至り、即断即決で、1週間後にOKの電話を致しました」

交際0日でゴールインした2人。

結婚から2年後、国政に復帰した高市氏は「第1次安倍内閣」で内閣府特命担当大臣に、山本氏は農林水産副大臣に就任。

結婚から5年後の2009年、カメラの前で恥ずかしそうに山本氏とのツーショット写真について話す高市氏の姿が。

――この写真はいつのもの?
高市早苗氏:

(山本氏が)プロポーズをしに奈良に来たとき。
――いまだにラブラブですか?
はい!おかげさまで。

2014年にはFNNのカメラにプロポーズの言葉も明かしていました。

高市早苗氏:
「自分は調理師免許を持っております」と。「だから一生、あなたにおいしい料理を食べさせます」で「結婚してください」だったから、それは約束だもん。作ってもらうよ。

政界でも有名な仲良し夫婦として知られる一方で、こんな一面も…。

「政治的スタンスの違い」で離婚

2016年、第3次安倍内閣の第2次改造の際、インタビューを受けた山本氏。自身の入閣は見送られたことについてこう話していました。

山本拓氏:
ずっと党内で安倍さんの考え方に異議を唱え続けてきた1人でありますので、私にはお鉢は回ってこないという腹は決めてましたので基本的にあまり気にしません。高市を(総務相に)再任してくれてありがとう。

この時、総務大臣に再任した妻にとって安倍元首相は政治の師ともいえる存在。

山本拓氏:
家庭ではややこしい政治的な話はなるだけしないようにします。それが長続きの秘訣ですから…。

こう話していましたが、この翌年「政治的スタンスの違い」を理由に2人は離婚しました。
その離婚から4年…2021年の衆議院選挙で今度は山本氏が落選。その直後、2人は再婚しました。

闘病後 妻のサポート「“ステルス旦那”として…」

ここ数年は、前立腺がんや脳梗塞などを患い、闘病生活を送ってきたという山本氏。
10月21日、電話取材に応じた山本氏は自身の体調について…。

山本拓氏:
今の私の現状では脳梗塞は完全に治りました。この年になるといろんな病気ありますから、だから定期的に病院に行って、おかげさまで五臓六腑、頭、全部正常です。

体調に問題ないといいますが、日本初となる「ファーストジェントルマン」の役割について問われると…。

山本拓氏:
そんな自覚はありません。それに欧米諸国と違って日本の場合はあまりパートナーが目立たない方がいいんでしょう。私の存在が障害にならないように“ステルス旦那”としてしっかりサポートしていきたい。
(「サン!シャイン」10月24日放送)