岸田首相は8月14日昼前に臨時の記者会見を開き、次の自民党総裁選に出馬しないと表明した。これを受け、熊本県民からは驚きの声が上がった一方で、岸田政権に対する厳しい意見が聞かれた。

総裁選不出馬表明に熊本県民の反応は

8月14日に開かれた臨時の記者会見で岸田首相は「自民党が変わることを示す最も分かりやすい最初の一歩は、私が身を引くことだ」と話し、岸田首相は9月に開かれる自民党総裁選には立候補しない意向を表明した。

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14日正午過ぎの熊本市中央区のアーケードでは、岸田首相の自民党総裁選不出馬を知らせる地元紙の号外が配られた。

この一報に熊本県民は「びっくりですよね。いろいろ彼も頑張ったとは思うが、一国民としてはあんまりかなと思う。政策が思い付きみたいな感じがして…」や「びっくりしましたね。税金の使いどころ、防衛費、裏金。不祥事が目に余る感じがしました」と話した。

また、「(首相を)されるのかと思っていました。子どもに対していろいろ対策をしてくれたことはよかったかなと思います」と話す県民の声がある一方、「そう(不出馬に)なるんだろうなとは思っていました。今の自民党には期待していない。何とも言えないです」と答える人もいた。

これからの政治については、物価高騰への経済対策や子育て支援を求める意見が聞かれた。

坂本農水相「党として踏み出す覚悟必要」

岸田首相の不出馬表明を受け、衆議院熊本3区選出で岸田内閣で閣僚を務める坂本哲志農林水産相は突然の表明に「驚いている」としたうえで「自民党として新たな一歩を踏み出す覚悟が必要だ」と述べた。

坂本哲志農水相はTKUの電話取材に応え「驚いています。最終的に出馬するかどうかは総裁選挙の日程が決まってから決断すると思っていたが、このタイミングでということに驚いている。TSMCもそうですし農林業関係でもいろんなことで、いち早く手を打っていただいた。熊本にとっては非常に岸田政権になって、順調な歩みをしてきた」と岸田政権を評価した。

一方で「国民の皆さんから信頼感をなくしていること、岸田首相が考えていることも含めて、自民党として出直す、新たな一歩を踏み出すその覚悟が、一人一人に必要だろう」と述べた。

鎌田立民県連代表「当然の判断」

一方、立憲民主党熊本県連の鎌田聡代表は「自民党の裏金問題がクローズアップされたときに、自民党の総裁として責任を取るべきだった。責任を感じて総裁選に出ないという判断だが、当然の判断」と述べた。

また総裁選後の動きについて、「このタイミングで(自民党総裁が)変わるのは選挙対策だろうから、総裁選後の総選挙を十分意識して、選挙に向けた取り組みをしていく」と述べた。

(テレビ熊本)

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