3日、台湾東部を震源とするマグニチュード7.7の地震が発生。これまでに9人が死亡、1011人のけが人が確認されています。
この記事の画像(26枚)巨大なビルが一瞬で崩れ落ち、山間部では大規模な土砂崩れも発生しました。
「やばい、やばい、やばい…」
地震発生時の激しく揺れる部屋の様子を撮影したのは、台北市に住む日本人留学生の及川さん。
台北市在住 及川さん:
地震発生時は家で、ちょうどベッドの上で寝ていまして、少し異変を感じてパッと起きた瞬間にガタガタと揺れ始めて。電気とかもすごく揺れてるし。
地震発生後の自宅の周辺を撮影した映像には、倒壊した建物が…。
日本人留学生 及川さん:
台湾って建物が密集していて隙間がないので、一つ崩れたらもう一つ崩れてしまうような場所なので。今はある程度余震は落ち着いたんですけれど。地震発生から2時間ぐらいは余震が続いていて、不安をかき立てられる感じはしました。
めざまし8取材班も、3日夜に台北市の倒壊現場を取材しました。
田中良幸キャスター:
夜遅くでも飲食店が立ち並ぶこちらの飲食店。1階の屋根の部分が、上から何か崩れてぶつかったのか、巨大な看板のようなものが落ちて相当大きく曲がっています。
商店街関係者:
地震発生時に、この建物の5階から重さが数トンはあるタンクが落ちてきたんだ。昼間はいつもたくさんの学生がこのあたりで食事をしているんだけど、朝8時に地震が起きた時は周辺に人がいなかったんだ。
男性によると、この建物の倒壊による負傷者はいなかったといいます。
生々しい被害はほかにも。
地震発生時に建設中だったビルは、クレーンでつるしていた資材が落下。隣の建物を直撃しました。
市内の大型ショッピング施設は、外壁が剥がれ落ち、見る影もありません。
田中良幸キャスター:
台北市の中心部の大型のショッピング施設になりますが、従業員が出入りする入り口の上の部分ですね。10mぐらいですかね、広い範囲にわたってタイルが落ちています。今、後片付けの作業を行っている方もいます。
目の前に落石…ビルが倒壊
最も強い揺れに見舞われた花蓮県で撮影された映像には、揺れを感じて停車した車の前に、巨大な岩が落ちてくる様子が映っていました。
土砂崩れを起こし、次々と道路に落ちてくる岩。
このような土砂崩れは台湾各地で起きており、現地メディアによると、亡くなった人の多くが、こうした落石によるものと伝えています。
花蓮県の市街地では店や住宅が入るビルが、地震の揺れで突然崩れて傾きました。
「倒れた 倒れた 倒れた! 家が倒れた!」
パニックになる現場。
その後、傾いたビルの内部に消防の救助隊が入り、取り残されている人がいないか、1軒、1軒慎重に捜索する様子も撮影されていました。
消防隊員「エレベーターに人が乗っているかも」
消防隊員「地震の時にエレベーターに乗るか?」
映像を良く見ると…廊下が傾いているため、壁をつたいながら進んでいます。階段も傾いているのがわかります。
消防隊員「誰かいませんか?」
消防隊員「そちらの状況はどう?」
消防隊員「こちらは4人無事です」
建物の外では、閉じ込められていた住民が、小さな窓から、はしごで救助される様子も。
ビルの住人:
家に戻ったら目の前でビルが崩れた。もう少し早く帰っていたら死んでいた。
この倒壊で、住人1人が死亡、一時22人が閉じ込められました。
また、落石や斜面の崩落も相次ぎ、山あいの観光地や鉱山などであわせて143人に連絡がつなかったり、閉じ込めにあったりしています。
北部の新北市では、市内を走る環状線の一部にゆがみが発生。現地メディアによると、高架橋と線路がずれ、列車が脱線。2人がけがをしたということです。
いまだに揺れが続く中、不安で眠れない夜を過ごした住民たち。地震被害の全容はまだ見えてきません。
(めざまし8 4月4日放送)