北朝鮮による拉致被害者・蓮池薫さんが新潟県関川村の小・中学生に講演し、「拉致問題はまだ終わっていないと意思を示し続けることが重要だ」と訴えた。また、北朝鮮の金正恩総書記の妹・与正氏が岸田首相の訪朝の可能性に触れる談話を発表したことについて、「異例なことであり、チャンスだ」と訴えた。

蓮池さん「意思示し続けることが重要」

2月20日、関川村の小中学生に講演したのは、北朝鮮による拉致被害者で2002年に帰国した蓮池薫さんだ。

蓮池薫さん
蓮池薫さん
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「今(拉致被害者を親に)会わせなかったら、親の世代がもしみんな亡くなってしまったら、意味があまりないでしょ」

蓮池さんは横田めぐみさんなど、いまだ帰国できていない拉致被害者の親世代がめぐみさんの母・早紀江さんを含め2人だけになったとして、日本にとっても、北朝鮮にとっても「もう時間がない」と強調。

横田めぐみさんの母・早紀江さん
横田めぐみさんの母・早紀江さん

そして、拉致問題解決には国民が意思を示し続けることが重要だと訴えた。

「北朝鮮が『(今の状態が)このまま続いていけば終わるだろう、静かになるだろう』と思っているところを皆さんから協力してもらって『我々は忘れないぞ』というメッセージを出していく」

講演を聞いた児童は「これからまた、小さい子たちにもこの情報を広めて(拉致被害者を)助けたいなと思った」「めぐみさんとかが戻ってこられるように協力していきたい」と話した。

金与正氏の談話に「大きな正念場」

一方、2月15日に北朝鮮の金正恩総書記の妹・与正氏が岸田首相の訪朝の可能性に触れる談話を発表したことについて、蓮池さんは「異例なことであり、チャンスだ」とした上で、政府にはオールジャパンで日朝首脳会談を実現してほしいと訴えた。

「チャンス=非常に大きな正念場。最後のチャンスという覚悟でやってほしい」

(NST新潟総合テレビ)

NST新潟総合テレビ
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