2月16日から始まった「確定申告」。都内の税務署には多くの人が訪れました。
しかし、今年はそんな納税者から不満の声が。

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50代女性:
議員の方だけが優遇されて、ずるいですね!

50代男性:
自分たちがやったこと、税金に対しても反省がないよね。

怒りの原因は、自民党派閥の政治資金パーティー収入を巡る「裏金問題」
SNSでは、「#確定申告ボイコット」という言葉が、一時、トレンドワードに浮上しました。

16日の国会でも、いわゆる“裏金づくり”は“脱税”に当たると、野党が痛烈に批判。
さらに、X(旧ツイッター)のこんな投稿も取り上げられました。

立憲民主党 中谷一馬 議員:
確定申告書に、収入金額や所得金額等の記載欄に「不明」と記載して、これで確定申告を終わったとするポストが大変反響を呼んでおりまして。

裏金問題を受けて、萩生田前政調会長が“訂正”して提出した収支報告書の、収支総額や支出総額が「不明」だったことへの“揶揄(やゆ)”とみられる投稿。

この投稿には、「やった~!! 終わった~!!今回の確定申告、ほぼ不明で税金ゼロ!」という一文が添えられており、約4万7000件の「いいね」が付くほど大きな反響を呼んでいます。

実際に、国民が収支金額や所得金額等の記載欄に「不明」と記載して「確定申告」をするとどうなるのか、野党から質問が及ぶと…。

立憲民主党 中谷一馬議員:
本資料のように確定申告で、収入金額等や所得金額等の記載欄に「不明」と書いて提出すと、実際にはどのような問題が発生するのかと。

国税庁の担当者:
一般論として申し上げますと、収入金額や所得金額の記載欄に「不明」と記載された申告書が提出された場合、税務署におきまして、納税者に対して電話や文書により、申告内容の確認および自主的な見直し依頼をさせていただくことになります。

立憲民主党 中谷一馬議員:
要するに国民に対しては、しっかりと厳しく対応するということなんですね。

さらに、中谷議員が「裏金を作った人は納税をした方がいい、党内でも検討しているのか?」と問いかけると、林官房長官は「党の方の対応に関わる事柄なので」と回答を控えました。

橋下氏「国民は軽蔑」不明だらけの報告書

14日には国民に対して、「確定申告において、それぞれの納税者の皆様方に法令にのっとり適切に申告納税を行っていただくようお願いを申し上げたい」と述べていた岸田首相。

橋下徹弁護士:
国民は怒っていますよ。政治家って恐れられたり嫌われたりしても、それはいいと。絶対にやってはいけないのは、イタリアのマキャベリの『君主論』にも書かれていますが、「軽蔑されたら終わりだ」と。今、国民は国会議員のバッジを見てみんな“軽蔑”になっていますよ。こうなったら、統治不全。法治国家・民主国家で唯一国民を統治するというのは、政治家が信頼されているからですよね?これだけ不信感が募ったら、もう政治家の言うこと聞かないですよ。
もちろん、確定申告はやらなければこれは法律違反ですから、確定申告はルール上はやらなければいけないんですけど…、であれば、政治家も絶対にやらなくてはいけない。この人たちは非課税の、それも何千万というお金を自由自在に使いすぎていて、もう感覚が狂ってますよ。

「軽蔑されたら終わり」と話す橋下弁護士
「軽蔑されたら終わり」と話す橋下弁護士

風間晋 フジテレビ解説委員:
納税はきちんとやらなくてはいけないですけど、国民が税金を納めるというのは、国会を運営していく上での基本中の基本なんですよ。税収がなければ国も何もできないじゃないですか。だから税金を払ってもらわないといけないのだけれど、その税金を払おうという意識をここまで毀損して何をやっているのかなと。

“訂正”されて提出された収支報告書。多くが「不明」
“訂正”されて提出された収支報告書。多くが「不明」

橋下徹弁護士:
国民には領収書をきちんと求めて確認するのに、政治家の皆さんに対してはなんの調査もせず、領収書もきちんと確認しない。どうなんですかこの国は?
「不明」「不明」「不明」って萩生田さんどういう感覚だったのか、政治家の皆さんは収支報告書を単なる事務的な文書だと思っているかも分かりませんが、国民に対する確定申告なんです。我々は税務署に対して確定申告しますが、国会議員は税務署に確定申告しない代わりに、国民への確定申告なんです。こんな不明・不明の書面を出すような自民党の国会議員、しかも幹部と言われている人たちの感覚…。僕は全員交代するくらい必要なんじゃないかと。

風間晋 フジテレビ解説委員:
しかもそれを20年とか続けているわけで、この無神経さといったらもう大変なことですよ。
(「めざまし8」2月19日放送)