2020年7月の豪雨で被災したJR肥薩線の復旧費について、地元市町村の負担分を熊本県が全額負担する方向で検討していることが関係者への取材でわかった。
市町村負担分の全額を熊本県が負担へ
JRの概算で約235億円とされる肥薩線の復旧費をめぐっては、国が沿線の道路や橋を復旧する事業間連携を行うことで、76億円まで圧縮できる見込みだ。
この記事の画像(4枚)この76億円について熊本県は、線路などのインフラを自治体が維持管理する上下分離方式を導入することで、国と地方自治体、JR九州の3者が3分の1ずつ負担することを検討。
地方自治体分については特別交付税措置の対象となるため、実質的な負担額の約12億7,000万円を県と地元の12市町村が折半することを想定していたが、地元の市町村から「負担が大きい」との声などがあがっていた。
関係者によると、こうした声を受け、市町村の負担を大幅に減らすため、負担分の全額を県が負担する方向で検討しているということだ。
一方、復旧後の維持管理についても、年間約1億2,000万円かかるとされる市町村の負担分を軽減する独自の支援策を検討している。
(テレビ熊本)