寒くなるこれからの季節にぴったりなスポットが香川県にあった。さぬき市昭和にある「塚原から風呂」だ。最高温度160度もあるその「から風呂」は、県外の人たちも多く訪れるという。その魅力を体験してみた。

豪快に燃え上がる炎「古代のサウナ」

10月に入り、肌寒い日が増えてきた。そんなこれからの時期にぴったりな体を温めるスポットが香川・さぬき市にあると聞いて、岡山放送の中村香月記者が向かった。

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場所はさぬき市昭和にある「塚原から風呂」。約1300年前に人々の病気を治すために作られたとされる蒸し風呂は「古代のサウナ」として親しまれている。

幅1.2メートル、奥行き2.7メートルの石づくりのこの風呂。古くから引き継がれてきた“たき方”がある。

全国で唯一の“たき方”
全国で唯一の“たき方”

まず、石室の中に組まれた木材に火をつけ、約40分かけて完全に燃やす。その上にぬれたワラなどを敷き詰め、塩水をまき、発生した蒸気で1時間~2時間ほど蒸らす。

これは奈良時代に使われていたとされる手法で、今でもこの形で営業しているのは、全国で唯一だという。

「熱い!熱い!」最高温度160度の世界へ

実際に中村記者が「古代のサウナ」を体験した。毛布と座布団をまとい完全装備で、いざ!最高温度160度のから風呂へ。

標準のサウナの温度は90度前後。2倍近い熱さに…入った瞬間「熱い!熱い!」と叫び声が響いた。

から風呂から出て汗びっしょりの中村記者
から風呂から出て汗びっしょりの中村記者

から風呂から出てきた中村記者は汗でびっしょり。「全身を刺すような熱さで、入ってすぐ数十秒で全身から汗が噴き出してきました。ただ、今はすごくすっきりとした爽快な気分です」と古代サウナの魅力を感じたようだ。

県外からも集まる魅力「体験した変わる」

から風呂は、SNSで話題を集めていて、県の内外から多くの客が訪れるという。

県外から来た人たちからは、「汗が止まらない。ぽかぽか」「思っていたより熱い。体験した方が絶対いい。体験したら変わる」とから風呂のとりこに。

43年通っているという常連客は「家に帰ってご飯を食べてもおいしい。ビールは特にうまい。このお風呂はそういうところがすごい」と古代サウナ後の楽しみも語った。

肌寒くなってくるこれからの季節。さぬきに伝わる古代のサウナで、心と体を温めてみてはいかがだろうか。

(岡山放送)

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