FIVBパリ五輪予選/ワールドカップバレー2023 日本対トルコ(9月23日 東京・国立代々木競技場 第一体育館)

開幕から無傷の5連勝と来夏のパリ五輪出場権獲得へ快進撃を続ける女子日本代表(世界ランキング8位)は、同じく全勝のトルコ(同1位)と対戦。

トルコと全勝対決(写真:©️FIVB)
トルコと全勝対決(写真:©️FIVB)
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この試合日本は3-0のストレート、もしくは3-1で勝てば、最終戦のブラジル戦を待たずして2位以内が確定し、パリ五輪出場権獲得が決まる大一番だ。

”絶対王者”世界ランク1位 トルコ

対戦相手のトルコは日本と同じくここまで全勝。セット率で日本に次ぐ2位だが、今年は世界の強豪が集うネーションズリーグで初優勝を果たすと、続くヨーロッパ選手権も制し、二冠を達成。今や“絶対王者”と呼ばれる世界ナンバーワンのバレーボール大国だ。

日本のスターティングメンバーは、キャプテン古賀紗理那(27)、林琴奈(23)、山田二千華(23)、渡邊彩(32)、関菜々巳(24)、井上愛里沙(28)、リベロは身長162cmの福留慧美(25)と、前2戦と同じメンバーが起用された。

試合開始早々 キャプテン・古賀が躍動
試合開始早々 キャプテン・古賀が躍動

日本は第1セットの立ち上がり、今大会第1戦、4戦、5戦のトップスコアラー古賀紗理那のフェイントで先取点を奪うと、続けて古賀は「世界No.1プレーヤー」と言われるバルガス(23)の破壊力のあるアタックをいきなりブロックし、連続得点。会場の雰囲気を一気につかんだ。

第1セット 躍動する日本アタッカー

さらに、ここまでアタック決定率1位の井上愛里沙の強烈アタックや決定率2位の林琴奈のキレのあるアタックなどで、王者相手にひるむことなく得点を積み重ね行く。

世界No.1プレーヤー バルガス(写真:©️FIVB)
世界No.1プレーヤー バルガス(写真:©️FIVB)

対するトルコはバルガス(23)が、身長194cm、最高到達点326cmから繰り出すアタックを日本のコートに叩き込み、追い上げていく。

それでも、その後も古賀や山田二千華の豪快なアタックなど、多彩な攻撃を見せた日本がトルコを振り切り、第1セットを25-22で先取した。

第2セット 「マッハとジェット」が炸裂

日本は開始早々からトルコの絶対エース・バルガスのスパイクを、渡邊彩のブロックでシャットアウト。

さらに攻撃のもう1人の攻撃の要・195cmのカラクルト(23)のアタックもブロックで阻止。序盤を13-10でリードする。

セッター・関菜々巳からのトスを井上愛里沙がバックアタックで決める
セッター・関菜々巳からのトスを井上愛里沙がバックアタックで決める

チーム平均身長が175cmと出場国で最も低い日本だが、この試合でもスピード攻撃を展開。セッター関菜々巳のトスから素早く1秒以内にバックアタックを決める眞鍋政義監督の戦術「マッハとジェット」が機能。

さらに重視して来た相手を崩すサーブが見事に決まり、20-18でセット終盤を迎える。

時速100km超のサーブでエースを取るバルガス
時速100km超のサーブでエースを取るバルガス

しかし終盤に入り、トルコがサービスエースや強烈なアタック、ブロックなどで猛追し、一気に連続6ポイントを挙げ逆転。日本は22-25で今大会初めてセットを失った。

勝負の第3セット 和田・石川を投入 

セットカウント1-1(25-22、22-25)で迎えた第3セットは序盤からシーソーゲームに。要所で井上愛里沙が強烈なアタックをコートに叩き込み、トルコに主導権を渡さない。

第3セット「切り札」和田由紀子を投入
第3セット「切り札」和田由紀子を投入

中盤、眞鍋監督はチーム最年少の和田由紀子(21)を投入。今大会全て途中出場の和田が強烈なバックアタックを決め、指揮官の起用に応える。

さらに同じく途中出場の石川真佑(23)が、冷静にブロッカーの背後にボールを落とすプッシュなどで得点を重ね、徐々にリズムに乗っていく。

第3セット中盤 次々とアタックを決めた石川真佑
第3セット中盤 次々とアタックを決めた石川真佑

終盤、日本は「拾ってつなぐ」得意のバレーで同点に追いつくと、石川がトルコの世界最強アタッカー・バルガスの破壊力のあるスパイクをブロックで止め、ついに逆転に成功する。

日本のセットポイント…しかし

日本はセットセットポイントを奪うも、そこからトルコの高さのある攻撃の前に連続ポイントを許してしまう。

結局再び逆転され、24-26で第3セットを奪われてしまった。

この時点で2セットを失った日本は、トルコ戦でパリ五輪出場権を獲得することはなくなってしまった。

第4セット トルコの猛攻

セットカウント1-2とトルコのリードで迎えた第4セット。日本は序盤からトルコに4連続ポイントを許すなど苦しい展開。

眞鍋監督が中盤までに2度のタイムアウトを取り、流れを引き戻そうとするが、勢いのついたトルコの猛攻はなかなか止められない。

トルコの「2枚看板」バルガスとカラクルト(写真:©️FIVB)
トルコの「2枚看板」バルガスとカラクルト(写真:©️FIVB)

日本は試合序盤こそ世界ランキング1位の絶対王者・トルコを追い詰める場面もあったが、トルコが徐々に本来の動きを取り戻してくると、自分たちのペースで試合を進めることができなくなってしまった。

日本はセットカウント1-3で今大会初の黒星を喫した。

最終ブラジル戦でパリを決める

試合後キャプテンの古賀紗理那は「気持ちも切り替えて明日に向けて準備したい。もう勝つしかないので、明日は勝ち切りたい」と上を向いた。

気持ちを切り替えてブラジル戦へ
気持ちを切り替えてブラジル戦へ

この試合の結果、トルコは今大会での2位以内が確定し、パリ五輪の出場を獲得。

日本はパリ五輪出場が決まる2位以内をかけて、24日の最終戦で3位につけるブラジルと直接対決する。

FIVBパリ五輪予選/ワールドカップバレー2023
プールB順位表(開催国:日本)9月23日時点
1位:トルコ 6勝0敗
2位:日本 5勝1敗
3位:ブラジル 5勝1敗
4位:プエルトリコ 3勝3敗
5位:アルゼンチン 2勝4敗
6位:ベルギー2勝4敗
7位:ブルガリア 1勝5敗
8位:ペルー 0勝6敗
※上位2カ国がパリオリンピック出場権を獲得する

FIVBパリ五輪予選/ワールドカップバレー2023
日本戦全戦をフジテレビ系独占中継!
女子大会:9月16日(土)-9月24日(日)
男子大会:9月30日(土)-10月8日(日)
東京・国立代々木競技場 第一体育館にて開催

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