9月16日から開幕する「ワールドカップバレー2023」。

今大会は来年のパリ五輪の予選も兼ねており、予選には世界ランク上位24カ国が参加している。

女子は16日から、男子は30日から始まり、日本代表は2枚の五輪切符を求めて、8カ国の総当たり戦に挑む。

そのキープレーヤーを男女5人ずつ紹介していく。

今回は、“日本のシン・守護神”の西村弥菜美選手(23)。

レシーブは「本能的に行く」

守備の要のリベロだけあって、得意技は安定感抜群のサーブレシーブ。

さらに、相手の強力なスパイクも片手で拾う。

西村弥菜美選手
西村弥菜美選手
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西村選手は「(相手が狙う場所が)『ここだ』と思うときは、本能的に行くことが多いかな。(海外のチームは高さがあって)たたきつけに行きたいので、そのボールを上げたときは『よっしゃ!』って思います」と、本能的にレシーブをしていると話す。

一時は引退も…家族の思いを背負い復帰

そんな西村選手は2018年、Vリーグのチームに入団。

当初はアタッカーとして活躍していたが、2021年に突然、現役引退をする。

「お母さんの体調がちょっと良くなくて。今は元気なんですけど手術をしたり、やっぱり『家族の時間を一緒に過ごしたい』という思いがその時にできて、バレーを一度やめようと決めました」

「家族との時間を優先したい」と思い、引退を決めるが、一方で捨てがたいバレーボールへの思いもあった。

そんな彼女の背中を押したのも、家族だった。

西村選手の母・直美さん
西村選手の母・直美さん

西村選手の母・直美さんは「『やり尽くした』と本人が言ってやめたのなら全然よかったんですけど、私が絡んでいると…。もう一回、どこででもやってくれたらな、という思いがあった」と語る。

そんな母の思いを受け、約1年のブランクを経て去年、現役復帰。

そして今年1月、リベロに転向すると、レシーブ力が認められ、転向後わずか3カ月で代表入りを果たした。

「“チームを支えていたね”という存在になりたいというか、陰から支える、そういうポジションだと思っている」

家族の思いを背負い、守護神として日本を守る。

(「ノンストップ!」より 2023年9月12日放送)