熊本県にある鎮西高校バレー部を日本一に導いた元エースの水町泰杜さんが、教員免許を取得するため母校で教育実習を行った。水町さんが目指す将来とは。
バレー部元エースが母校に帰ってきた
鎮西高校2年生の体育の授業で、教えているのは水町泰杜さん、21歳。
この記事の画像(14枚)早稲田大学4年・水町泰杜さん:
オッケー!じゃあとりあえず1回やってみよう。よーいスタートで始めるけん。よーいスタート!!
水町さんといえば、鎮西高校バレー部で1年生からエースとして活躍。夏のインターハイ、春の高校バレーとチームを2度の日本一に導いたアタッカーだ。現在は早稲田大学4年生。
中学・高校の保健体育の教員免許を取得するため3週間、母校で教育実習を行った。
早稲田大学4年・水町泰杜さん:
なるべく体動かす機会を多くしている。しゃべるだけの授業にならないように
ーー生徒たち笑顔だったね
早稲田大学4年・水町泰杜さん:
テレビ(の撮影)が来てたからです。でも結構元気なクラスで、すごくやりやすいのでありがたいです
選手たちに与える“新しい刺激”
授業を終えると、もちろん部活にも参加する。
早稲田大学4年・水町泰杜さん:
懐かしいですね。もくもくと練習をこなす感じが懐かしいです
水町さんだけではなく、同級生で同じく日本一メンバーのリベロ・荒尾怜音さん、ミドルブロッカーの榮温輝さんも、実習のために母校に帰ってきていた。
紅白戦ではレギュラーチームの対戦相手としてコートに入り、自らのプレーで後輩たちに手本を示す。
早稲田大学4年・水町泰杜さん:
高校3年間はあっという間なので、しっかりやり切って終わってほしいなと思うので、結果はどうであれ高校3年間、悔いのないようにやってもらいたい
鎮西高校男子バレー部・畑野久雄監督:
動きが違う、スピードが違う、ボール扱いなど全部違う。いつもここにいる監督とかコーチが言ってもあまり頭に入らんから、新しい刺激をああやって(水町に)言わせたら、ひょっとしたら(頭に)入るんじゃないか
鎮西高校男子バレー部 エース・井坂太郎選手(3年):
(水町さんは)ずっと憧れの存在なので今、目の前で一緒に練習しているのがとても嬉しい。一つ一つの動作を細かく教えてくれるので、とても分かりやすいです
バレー部“監督”の可能性も…?
両親ともに教員という環境で育ち、小さいころから学校の先生を夢見てきた水町さん。しかし現在、複数のVリーグチームからオファーを受けていて、卒業後、まずはVリーガーの道へと進むという。
早稲田大学4年・水町泰杜さん:
一応少しバレーボールをまだ続ける予定なので、体が壊れ次第、教員になろうかなと
ーー鎮西で教員というのは?
早稲田大学4年・水町泰杜さん:
畑野先生が40年以上やってこられたので、そこに代わって入れるかと言ったら、まだ覚悟はないが、もし機会があればしっかり頑張りたい
「監督への機会があればしっかりやりたい」との発言に対し畑野監督は…。
鎮西高校男子バレー部・畑野久雄監督:
(水町先生として帰ってくることは)無いと思う。「朝日(健太郎参議院議員)先生のところに行って政治家になれ」って言ってる(笑)
3週間の実習を終え、早稲田大学へと戻った水町さん。まずはキャプテンとして挑む大学最後の全日本インカレでの日本一を目指す。
そしていつの日か、水町“先生”として鎮西バレー部の監督を引き継ぐ日が来るかもしれない。
(テレビ熊本)