淡路島でいま、見た目はかれんだが、実は勝手に栽培すると違法になる「危険な花」が島内に大量に自生し、兵庫県が撤去に乗り出す事態となっている。その花は…「アツミゲシ」。麻薬やアヘンの原料となるケシの花。

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強い繁殖力…栽培は法律で禁止

兵庫県南あわじ市に咲く、薄紫の花。

それを兵庫県の職員が次々と引き抜いていく。一見、かれんな見た目なのですが…この花の名前は「アツミゲシ」。麻薬・アヘンの原料となるケシの花。

栽培することは法律で禁止されていて、きれいだからといって、自宅に持って帰って植えるのは、もちろん違法。

近隣の住民:
植えていたらあかん花、違法な花だと認識している人じゃないと分からない

ただ、「アツミゲシ」は、繁殖力が強く、今回見つかったのは、全て自生しているもの。探してみると、民家など、身近なところにも生えていた。

兵庫県洲本健康福祉事務所の職員:
もう撲滅しかないんです。ひたすら抜きまくるだけなので…まずは知ってもらって、みなさんの知るところになれば、保健所に通報しなくても、みなさんそれぞれ対応していただければそれでいい

この「アツミゲシ」は、“違法ではない”「ナガミヒナゲシ」にも似ていて、見間違えてしまう人も多いということだ。

2022年、淡路島では「アツミゲシ」が昨年度より3倍多いおよそ1万3000本、兵庫県内ではおよそ5万9000本が見つかった。

淡路島ではことしに入り、およそ2200株の「アツミゲシ」が処分されている。

「アツミゲシ」は春に花が咲き、処分しなければ種が飛んでしまい、翌年にはさらに数が増えてしまうということで、全国的にも自生が確認されている。

兵庫県では外など見つけたら保健所や警察に通報するか、自宅に生えているのを見つけた場合は、引き抜いて燃えるゴミで出してほしいと注意を呼び掛けている。

*通報や相談はこちらまで 兵庫県洲本健康福祉事務所(0799-26-2067)

(関西テレビ「newsランナー」2023年5月10日放送)

関西テレビ
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