天皇陛下はきょう、63歳の誕生日を迎えられました。
誕生日のために撮影された映像で、陛下が皇后さまと会話を弾ませられていたのは、お二人共通の趣味ともいえる、ある意外なものでした。
この記事の画像(7枚)誕生日にあわせて宮内庁が公開した映像で、両陛下はお住まいの御所の小広間で、宮内庁の庭園課が丹精込めて育てた盆栽を眺めながら和やかに歓談されています。
盆栽は、2月から3月に黄色い可憐な花を咲かせる樹齢約30年の「サンシュユ」で、秋に赤いグミのような実をつけます。
中学生の頃から盆栽がお好きで、友人から『じい』というあだ名で呼ばれていた陛下。
側近によりますと、陛下はその実が漢方薬などに使われることを説明され、皇后さまは小さな花の一つ一つに目を留め、「愛らしい」と感心されていたということです。
陛下だけでなく、皇后さまも盆栽鑑賞がお好きなことから、これまでにお二人で何度か盆栽の展覧会に足を運ばれています。
「サンシュユ」は、皇居にある宮内庁庭園課の「大道庭園」で、盆栽専門の職員が丹精込めて育てているものです。
「大道庭園」の盆栽は、樹齢数百年を超えるものも多く、江戸幕府3代将軍、徳川家光公ゆかりの五葉松などもあり、外国の元首などをもてなす宮殿や両陛下のお住まいの御所に飾られています。
盆栽は外国人に人気が高く、陛下が盆栽に詳しいことは、国際親善の面でも役に立っているのではないか、とある側近は話していました。
毎年誕生日や新年などに向けた映像の撮影のたびに、両陛下は干支にちなんだ置物や訪問先のお土産など、様々なものを用意されています。
今回の撮影にあたっては、両陛下で相談の上、お二人共通の趣味とも言える盆栽を選ばれました。
両陛下は、機会があれば大道庭園を訪ね、由緒ある盆栽の数々をじっくり鑑賞したいと思われているそうです。