カセットボンベに関連する事故が後を絶たない。カセットコンロを使用する際の注意点についてまとめた。

製造から10年以上で「経年劣化」によるガス漏れリスクが高まる

1月8日夜、名古屋市千種区の県営住宅の一室で火事が発生した。この部屋に住む男性が全身にヤケドをして病院に搬送されたが、翌日、死亡した。

出火当時、消防に「1階で爆発音がした」などと通報が相次いだほか、男性は搬送される際に「料理中にボンベが破裂した」と話していたという。

この記事の画像(10枚)

カセットボンベ関連の事故は、2021年度までの5年間に129件確認されている。そのうち、一般家庭で使用するカセットコンロによるものが3割を占めている。

「独立行政法人 製品評価技術基盤機構(niteナイト)」によると、カセットコンロの使用に関して注意点が大きく2つあるという。

1つ目は「カセットボンベを覆わない」こと。大きな調理器具を置いたり、2台並べて鉄板を置いたりして使うのはとても危険だという。

カセットボンベの上部を覆うように使った場合の動画を、ナイトが公開している。

加熱された調理器具の熱でカセットボンベが加熱されて、爆発する恐れがある。

過去に大やけどをした事例も複数確認されている。

2つ目は、見落としがちだが「経年劣化に注意」。カセットコンロは、使用していなくても部品が劣化する場合がある。そうすると、カセットボンベの固定が不十分となり、ガス漏れが生じることもある。

そのまま使用すると、漏れたガスに引火して爆発し、大事故になる恐れがある。

日本ガス石油機器工業会によると、「製造から10年以上経過すると、経年劣化によりガス漏れなどの事故につながるリスクが高まる」という。

自宅のカセットコンロはいつ買ったものかを1000人に聞いたアンケートでは、5人に1人が「10年以上前」と回答していた。

カセットコンロの側面に製造年が書かれたシールが貼ってあるで、ぜひ確認を。

2023年1月13日放送
(東海テレビ)

東海テレビ
東海テレビ

岐阜・愛知・三重の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。