東京五輪で一躍脚光を浴び、2年後のパリでもメダルラッシュが期待されるスケートボード。「S-PARK」は、10月30日の国際大会で誕生したニューヒロイン・織田夢海(ゆめか)を独占インタビュー。パリ五輪への思いや五輪出場のカギとなる秘策を聞いた。

「悔しかったのでパリ五輪は絶対に出ます」

この記事の画像(46枚)

都市型スポーツのスケートボードとBMXを同時開催する国際大会「CHIMERA A-SIDE(キメラAサイド)」。その決勝当日の10月30日に16歳の誕生日を迎えた女子ストリート織田夢海(ゆめか)が見事に優勝を果たした。

織田は7歳でスケートボードを始めると、東京五輪の金メダリスト・西矢 椛(15)、銅メダリスト・中山楓奈(17)と肩を並べるほど、その将来を嘱望されてきた。

しかし、東京オリンピックは選考レース終盤で西矢に逆転を許し、代表から落選。仲間たちが輝く姿を見守ることしかできなかった。

織田夢海(16)
「もっと頑張っていたら、自分もその場所にいられたと思うし、メダル取れたんじゃないかな。悔しかったのでパリ五輪は絶対に出ます」
 

東京で果たせなかった夢をパリで叶えるために、地元の愛知・名古屋から神奈川・寒川町にある練習場まで車で通い、技を磨き続けている。

パリ五輪への秘策「キック フリップ FS フィーブル」

そんな彼女には、パリ行きの切符をつかむためのとっておきの技がある。

「東京五輪で出そうとしてた技、キックフリップフィーブルは絶対出します」

「キック フリップ フロントサイド フィーブル」とは、ボードを縦回転させ、レールに金具部分をかけて滑る技。女子で成功させた選手はほとんどいない大技だ。

2022年7月にアメリカ・フロリダ州で開催された女子最高峰の国際大会・ストリートリーグで、この技を完璧に決め、女子歴代最高得点9.4点をマークした。

16歳、パリへの大冒険はもう始まっているーー
「(パリ五輪の目標は)表彰台に上がって金メダルをとることだけど、まずはメダルがとれるように頑張りたいです」

決勝で成功“パリ五輪への秘策”

パリで輝くために歩みを進めている織田は、10月29日にさいたまスーパーアリーナで開催されたスケートボードの世界大会「CHIMERA A-SIDE」予選第1組に登場。

後輪の金具をレールにかけて滑り降りるトリック「フロント サイド スミス」で高得点をあげると、パリ五輪への秘策「キック フリップ フロントサイド フィーブル」は温存するも織田は暫定トップに立つ。

その後、東京五輪・銅メダリストの中山楓奈らが技を決めていくも予選トップを守り切った。

スケートボード女子 決勝進出者(10月29日)
1位 織田夢海(日本) 23.3
2位 中山楓奈(日本) 20.0
3位 C.コベル(豪州) 19.8
4位 上村 葵(日本) 15.5

予選を終えた織田は、
「明日はちゃんとランもノーミスで乗って、ベストトリックもちゃんと一発で乗れるように頑張ります」

――「キック フリップ フロントサイド フィーブル」は挑戦できそう?
「やる予定です」
 

そして翌日迎えた決勝。
織田は有言実行、「キック フリップ フロントサイド フィーブル」を見事に成功させ、16歳の誕生日に「CHIMERA A-SIDE」初代女王に輝いた。

スケートボード女子 結果(10月30日)
1位 織田夢海(日本) 31.5
2位 中山楓奈(日本) 27.4
3位 上村 葵(日本) 23.1

東京でかなわなかった“五輪出場”と“金メダル”。織田は大技を武器にパリへ向かって跳び続ける。

 

【連続写真】織田夢海が決めた大技「キック フリップ フロントサイド フィーブル」

『S-PARK』旬なネタをどこよりも詳しく!
11月5日(土)24時35分から
11月6日(日)23時15分から
フジテレビ系列で放送