長野・小諸市にある、一見 廃虚のような建物を、生花店などを営む男性が買い取って、このほどカフェなどが入るスペースに変身させた。「昭和レトロ」も感じさせるというビルを取材した。

ツタが茂るレトロなビル

小諸駅前の相生町通りの裏路地に、ひっそりとたたずむ建物。壁一面にツタが茂っていて、いかにも古そうだ。
しかし、その中は…

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観葉植物が随所に配置されたおしゃれなカフェ。奥にはテラス席もあって、にぎわっている。

オーナーは、軽井沢町などで生花店やカフェを営む鈴木照明さん(49)。2021年8月に買い取って、リノベーションした。一目見て、その外観に衝撃にも似た感覚を覚えたそうだ。

オーナー・鈴木照明さん:
街を歩いていたら、これは自分の中でパッションを受けたというか、こんなにツタがからまるのは花屋33年やっているけど、本当にこんなものがこの時代に存在するのかなというのが正直な感想

建物にほれこんで…

鈴木さんは東京都出身。生花店で働き、25年ほど前に軽井沢町に店を出し、店舗を増やしてきた。
小諸市への出店を検討していた鈴木さんに協力したのが、市民有志でつくる「おしゃれ田舎プロジェクト」のメンバー。移住者増加に向けて、魅力ある物件を掘り起こしている。

当初、別の建物を紹介する予定だったが、鈴木さんがツタの茂るビルを気に入ったため、メンバーは鹿児島にいた所有者を探し出し、契約に結びつけた。

メンバー(市商工観光課)・高野慎吾さん:
もともとの建物から、とても想像がつかないおしゃれ空間になっていて、魅力的な街をつくる上で大切なので非常にありがたいな

ビルは築50年。スナックや居酒屋9軒が入っていたが、約15年前に最後のスナックが閉店。その後、放置されていた。

提供写真
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オーナー・鈴木照明さん:
お金で買えない価値観と小諸の歴史を感じる大事なところだと思って、この建物をほれこんで買いました

1階はおしゃれなカフェ

新たに「komoro street(コモロ ストリート)」と名付けられたビル。

1階の「FLORO(フロロ)カフェ」は9月にオープンした。動物性の食材を使わないヴィーガンのカフェだ。

奥のテラス席はペットの同伴が可能。全体的に緑を取り入れ、落ち着いた雰囲気にしている。

客:
若い人が立ち寄れるお店が少ないので、すごいいい場所ができてよかった

客:
ツタがワーとなってて、レトロな感じで、お店の雰囲気にすごいあってて素敵だと思う

客:
ゆったりして和めるというか、外観と中は全然違う。でも(昔の)面影があっていい感じ

2階は「スナック夕子」

レトロな雰囲気も醸す「スナック夕子」の看板。
2階にあった店舗は、カウンターやいすをそのまま残し、当時に思いをはせる空間にした。

オーナー・鈴木照明さん:
昔はここで何を語ったのか、きっとたばことか吸いながらママさんとロックグラスを傾けながら、いろんなお話をしたと思うけど、一つの歴史というか。下は今どきのカフェだけど、この部分は残して新旧の新しい風を感じてほしいなと

2階のその他の部分は、ガーデニング教室などが開けるイベントスペースにした。

地元の人が周遊する拠点に

壊して、つくり直すことは簡単。あえて古いものを残し、今どきのものと融合させることが街の活性化にもなると鈴木さんは考えている。

小諸駅前の相生町通りから見たビルの入り口
小諸駅前の相生町通りから見たビルの入り口

オーナー・鈴木照明さん:
20代の方、昭和を知らない世代が「あ、こういうことが昔はあったんだ」と、知ってもらえるのは自分の中では良かった。残しといて良かったなと思った。地元の人が周遊する場所の一つ、拠点の一つになってくれればいいなと

(長野放送)

記事 806 長野放送

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