雪の中をズンズン進むものの、何かを悟り、結局牛舎に戻ってしまった牛の様子がTwitterに投稿され、話題となっている。

投稿された45秒の動画に映るのは1頭のホルスタイン(メス2歳)。かなり降り積もった雪の中をためらいなく進み、投稿者の「もみのき」(@mominoki_farm)さんは「ちょっと待って。行っちゃった。帰ろうよ」と牛に声をかけながらも笑っている。

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牛は雪で体の半分ほどが埋まりながらも進んでいたが、途中で何かを悟ったのか牛舎の方に引き返していく。もみのきさんの「帰ろう。そっち行って、右右そうそう」という声かけとともに、牛舎の中へと戻って行った。

この一連の行動に、もみのきさんは「外どんなもんかなって確認してたら1頭出てきちゃった笑」「ズンズン行くけどやばいって思って帰ってきた笑(笑い声やかましくてごめんやで)」とコメントした。

投稿にTwitterでも「一周歩いて『ヤバイ』と思ったの天才」「ちゃんと帰って来てくれて良かったですね」などの声があり、約1万2000件のいいねがつき、動画の再生回数は22万回を超え、話題となっている。(3月8日時点)

他の牛がついて来ないので戻った

なぜこんなに雪が積もっているにもかかわらず、外に出たのだろうか?途中で戻った理由も気になる。投稿者のもみのきさんにお話を伺った。


ーー改めて状況について教えて

動画に映っている場所は軽く運動したり日向ぼっこをしたりするためのパドック(運動場)です。いつも朝になると扉を開けて外に自由に出入りするようにしています。そのため、いつもの習慣で「わーい!外だー!」って感じで出てきたのだと思います。


ーーなぜ戻ってきたと思う?

他の牛がついてきていなかったのと「いつもと違う?」「様子がおかしいな?」と思い、みんなのいる場所に戻ったのだと思われます。


ーーそもそも牛は雪が好きなの?

好きかどうかは不明ですが、いつもとは違う雪が積もった景色を初めて見た牛は「なんだ!?これは!?」とテンションがあがるといいますか、興奮しています。

雪の中をズンズン進んでいったホルスタイン
雪の中をズンズン進んでいったホルスタイン

雪で柵が埋もれて逃げないか心配だった

ーー見たときどう思った?

動画を撮る前に制止したのですが、無視してズンズン進んでいく様子を見てそこまで外に行きたいのかとおかしくなりました。

パドックが雪に埋もれて、逃げないように囲ってある柵すらも見えない状態だったので、外に逃げちゃうかもと焦りの気持ちもありました。


ーー牛はどんな気持ちだったと思う?

最初は「やったー!外だー!」って気分だったのでしょうが、牛は普段と違うことを苦手とする生き物なので、その後はいつもと違う雰囲気に戸惑っていたと思います。


ーー反響についてどう思う?

私のTwitterやその他のSNSのアカウントは牧場の面白いことや私目線ですが、牛の日常を皆さんに届けようと思って投稿しています。 今回のこの動画でたくさんの方から「笑顔になりました!」「楽しいです!」「面白くて何度も見ちゃう」とコメントをいただきました。 みなさんに笑顔を届けられて本望です。

雪の中をズンズン進んでいったホルスタイン
雪の中をズンズン進んでいったホルスタイン

いつもの習慣で外へと出たものの、普段とは異なる雪が積もったパドックに戸惑い、そして仲間の牛がついてこなかったことから、折り返して牛舎に戻ってきたとのことだった。普段と違うことが苦手という習性があるそうで、好奇心を不安が勝ってしまったのかもしれない。

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プライムオンライン編集部
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FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。