被害総額5,000万円以上。「令和の大泥棒」に判決が言い渡された。
なぜ男は、10年近くも逮捕されず、金品を盗み続けることができたのか。
そこには、男が独自に作り上げた驚きのおきてがあった。

「令和の大泥棒」満井典彦被告
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被害総額5000万円以上 大泥棒に判決

12月7日、福岡地方裁判所飯塚支部。

福岡地方裁判所 飯塚支部

窃盗など罪に問われている、飯塚市の無職・満井典彦被告(41)に判決が言い渡された。

裁判官:
被告に懲役2年6カ月を言い渡す

捜査関係者などによると、満井被告は2013年から空き巣に手を染め、2021年6月に逮捕されるまでの約8年間にわたり、福岡・飯塚市や宮若市の民家などで盗みを繰り返していた。

満井被告が関与した空き巣事件は、判明しているだけで243件。その被害総額は5,000万円を超えている。

被害総額は5,000万円を超えている

空き巣に手を染めた理由とは

裁判で満井被告は、空き巣に手を染めた理由をこう語った。

検察側:
なぜ盗んだ?

満井被告:
仕事をすると、給料をもらうまでに時間がかかったから。今すぐ必要で欲しかったから

満井被告が空き巣に手を染めた理由

飯塚市内で、家族5人で暮らしていた満井被告。

満井被告を知る人:
良か車に乗ってるやないですか。黒いワンボックス。お金があるんだなと思って

満井被告を知る人

捜査関係者によると、満井被告は8年間、仕事は一切せず、家族の生活費が必要になると空き巣に入っていたという。
そして盗んだ金などは、出どころをくわしく説明しないまま妻に渡し、満井被告は何不自由ない暮らしを続けていたということだ。

妻にはお金の出どころについて話さなかったという

まさに“プロの空き巣”。
しかし、どうやって8年間も警察に捕まることなく空き巣を続けられたのか。

空き巣の「おきて」

捜査関係者によると、満井被告には主な4つのおきてがあった。

1つ、防犯カメラのない家を狙う。
2つ、留守の家を狙う。
3つ、靴を脱いで、室内を荒らさない。
4つ、庭がきれいな家を狙う。

満井被告が空き巣をする際の「おきて」

庭がきれいな家を狙う理由について、満井被告は「家の人がきちょうめんだから、家の中が整理されている」「お金が見つけやすい」と話しているという。

人目を避け、誰も傷つけず、速やかに盗みを実行する満井被告のおきて。

そのほかにも、日没から午後9時の間に空き巣を行うことや、タンス預金をする高齢者を狙うこと。
さらには、限られたコミュニティーの地域だと顕著な「無施錠の家」にも狙いを定めていた。

被害にあったお宅を取材

実際に満井被告が空き巣に入ったお宅を取材してみると...

被害者の男性:
(外から)帰って来て、座って、ふと見たら、ここが開いていたので。違和感があったのでカーテンを開けたら、ここのカギが開いてたんですよね

満井被告は「無施錠の家」にも狙いを定めていた

この男性は、2019年の11月、満井被告に空き巣に入られ、現金約55万円の被害を受けている。

被害者の男性:
ここの引き出しに、封筒で25万円前後が入っていた。それと、この下に500円玉貯金をしたのを1個、貯まったのがあったので、それを置いていた。それもなくなっていた。(500円玉貯金の総額は)30万くらいです。お金だけがなくなってた。
(この引き出しには)通帳とか入れてた、印鑑とか。そういうのは手を付けてなかった

満井被告は現金だけを盗み出した

家に防犯カメラはなく、事件当時、被害者の男性は留守。
庭は整理されている。
満井被告は、見事におきてどおりの盗みに入ったとみられる。

いくつかの特徴に当てはまる家をターゲットにしていた

令和の大泥棒、ついに御用

その後も盗みを続けた満井被告だったが、警察の地道な捜査により身元が特定され、2021年6月、ついに逮捕となった。

満井被告は長期間にわたり空き巣を続けていた

逮捕後、満井被告は被害者に謝罪の手紙を送っていた。

「もう二度とこのような卑劣な犯罪は、犯さない。人さまに迷惑をかける様な事は一切しないと必ず約束します」

満井被告が被害者に書いた手紙

12月7日の判決で、福岡地裁飯塚支部は「強い犯意に基づいたもので悪質な犯行」と断罪。
そのうえで「常習性は極めて顕著で、規範意識の問題性は著しく、厳しく非難されるべきもの」として、懲役2年6カ月の実刑判決を言い渡した。

裁判所は懲役2年6カ月の実刑判決を言い渡した

空き巣に入られないようにする「工夫」とは

こうした空き巣に遭わないためには、どうしたらいいのか。
総合防犯設備士によると、まずは「戸締まり」だとしている。
具体的には、1ドア2ロック。
元々の鍵に加えて、もう1つの鍵を窓の高い部分に加えることを勧めている。
侵入者は鍵を開けるために身体を伸ばす必要があり、犯行中に人の目に触れるリスクが高まるというのだ。

また、疑似在宅も推奨している。
たとえ留守でも常夜灯をつけたり、テレビをつけたりするなどをして、家に人が居ると思わせることが重要なのだ。

帰省などで長期間家を留守にすることが多くなるかもしれない年末年始。
不在と思われない様にすることが大事だといえる。

(テレビ西日本)

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