しかし、そんな状況について、ダイキン工業株式会社が「台風で室外機が転倒したり破損した際は、設置した施工会社様またはメーカーまでご相談をお願い致します」と呼びかけている。

この呼びかけは「室外機を起こそうとすると思わぬ怪我につながる」と続いているが、一体なぜ「室外機を起こす」ことが危険なのか、その詳細についてダイキンにお話を伺った。

見た目で判断せず、プロに相談を

――なぜ倒れた室外機を起こしてはいけない?

ご自分で転倒した室外機を起こそうとすると、思わぬ怪我をする可能性があるため、当社ではお客様による作業は控えていただくようにご案内しています。

怪我の理由として、室外機と室内機をつなぐ冷媒配管(銅でできた配管)への負荷で破損し、“冷媒”と呼ばれるガスが漏洩する可能性があることが挙げられます。

配管に開いた小さい穴から勢いよく吹き出す冷媒は、マイナスの温度になっていることもあり、それを触ってしまうことで負傷することもあります。

室外機を起こす作業や修理が必要な場合は、エアコンの据付けを依頼した業者様、またはメーカーまでご相談ください。

強風で室外機は横倒しになっている。
強風で室外機は横倒しになっている。

エアコンの室内機と室外機の間には、熱い空気を室内と室外でやり取りするための「冷媒」と呼ばれるガスが巡っているという。

冷房時はこのガスを通じて部屋の空気の熱を室外に出し、暖房時は室外の空気の熱を部屋の中に入れる、というのがエアコンの仕組みだ。しかし、配管が傷つくことでガスが漏れが発生し、触れてしまうと凍傷などの怪我をしてしまう可能性があるというのだ。