当事者にアンケート調査
この問題について、アレルギーを持つ人たちに意見を聞いた。
専門病院や患者団体の協力も得て取材したのは、重いナッツアレルギーをもつ国内の子どもや保護者あわせて15人。国際線の飛行機での旅行についての不安を尋ねた。
国際線への搭乗に「不安を感じる」と答えたのは12人。

機内アナウンスで、すべての乗客にナッツを食べるのを控えるよう求めることについては「必要だと思う」が8人、「必要だと思わない」が1人、「分からない」が6人と、意見が分かれた。
必要だという人に理由を聞くと「空の上での医療対応が難しい」「ナッツは触れただけで症状がでるので安心して過ごせない」といった回答が。
必要だと思わない・分からないの理由については、「個別対応で十分だと思う」「個人の事情で全体を制限するのは生きづらい」「他人の行動をどこまで制限していいか難しい」などといった意見が聞かれた。

これまで3回海外旅行を経験している大学院生のAさん(23)は、「海外旅行を諦めることはしたことはないが、やっぱりかなり不安」と話す。
アレルギー用の機内食を頼んでいるというが、運んでるときにこぼして落としてしまったりしたときに替えがなかったりするかもしれないと考え、「お湯に入れたらすぐご飯ができる非常食もかばんに入れていた」という。

息子がピーナッツアレルギーをもつ母親のBさんは、ナッツフリーの機内アナウンスの是非について、「(機内は)ナッツフリーにしてほしい、航空会社のリスク管理として。損害賠償の問題もあると思う。自分の息子がアレルギーだということに関係なく提案したい」と強調する。
対策のルール化は可能か・・・
機内のアレルギー対策について国際的な基準はないのか。
各国の航空会社が加盟する業界団体IATAは、「他の乗客が持ち込んだ食品を管理することはできない」「各国の規制に沿って航空会社が方針を決めている」と回答した。
国単位の規制として、カナダではナッツなどの重いアレルギーの人の周囲の席で、対象食品を食べないよう呼びかけることが義務づけられている。

日本は国としてルールを決める考えはないのか。
国交省は取材に対し、「航空会社のアレルギー対応は、航空法に定めがあるものではなく、各社がそれぞれの判断により自主的なサービスとして行っているところだ」。
子どもたちのナッツアレルギーが急増するなか日本でも空の旅の安全について議論すべきときがきている。
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