使われないまま、維持費だけがかさむマンションの空き駐車場問題。“負の遺産”となりつつあるスペースの再生に、新たな活用策が広がっている。空き区画を外部に貸し出して安定収入を得る「サブリース」など、住民の合意や安全性を巡る課題と向き合いながら、解決への模索が続く実態を取材した。

マンション駐車場 サブリースで収益化

「3、4階部分は稼働していないので撤去した」

都市部を中心に深刻化するマンションの空き駐車場問題。1990年代のバブル期に設置義務が強化されて増えたマンションの駐車場が、需要の変化によりガラガラになっている。

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使わなくても維持・更新に多額の費用がかかるため、いわば“負の遺産”になってしまった。

特に機械式駐車場は、サイズ制限がネックとなっており、「最近の車は入らない場合が多い」といった声もある。

車を載せるパレットの先端が斜めに切り込まれ、入庫時にタイヤがひっかかりにくく、最近増えたミニバンやSUVも停められるようになったタイプも登場している。

入れ替えを検討するマンションも多いとされるが、1台分で100万円以上の費用が必要だという。

一方、別の解決策として導入が増えているのが、空き駐車場を外部に貸し出す「サブリース」。業者がマンションから空いている駐車場を一括して借り上げ、その業者が利用者の確保や管理など「運営」を行う仕組みだ。

東京都豊島区南大塚のマンションでは、分譲当初から空きが目立った機械式駐車場を収入源に変えるため、サブリースを導入した。

マンション側は駐車場の稼働率にかかわらず、業者から一定の賃料を受け取れる。

マンションのサブリースを担う会社によると、分譲マンションのサブリースの実績は7年間でおよそ5倍の年間7500台になっており、年々増加しているという。