農業や漁業などの第1次産業の担い手が不足していることもあり、スーパーマーケットに並ぶ農産物や魚介類などの種類・量が減ってきているという。
この状況は日本にどんなリスクを及ぼすのか。そして、漁業者とスーパーどちらも“安定”できる取り組みの事例を、白鳥和生さん著書『なぜ野菜売り場は入り口にあるのか スーパーマーケットで経済がわかる』(朝日新聞出版)から一部抜粋・再編集して紹介する。
第1次産業の現実…
【生活者の声】
好きだった油揚げや厚揚げが売り場に並ばなくなってしまいました。聞けばメーカーの社長が高齢で廃業してしまったそうです。地元の野菜を納品に来る農家もお年寄りが多いので、将来が心配です……(50代・主婦)
店内をざっと見渡しただけでは気づきにくいかもしれないが、目を凝らすと品揃えにも変化が見えてくる。
農業や漁業を含む第1次産業の従事者が高齢化や後継者不足で廃業し、農産物や畜産物、魚介類などの生鮮食品の種類や量が減ってきている。
日ごろから農業に携わる「基幹的農業従事者」は約111万人に過ぎず、その平均年齢は69.2歳(2024年)。70歳以上の層が半数を超え、65歳以上が全体の8割以上を占める。
さらに今後10年、20年先を担う59歳以下の層は年代が下がるほど少なくなり、JA全中の推計では2050年には36万人まで減るという予測もある。
2024年の新規就農者は、前年比2260人減の4万1200人となり、4年連続で減少した。そのうち49歳以下は1万4980人と前年を下回り、2015年と比べると約8000人も少ない。
