「油脂」は、滑らかな“食感”を作る役割を果たしているという。

油脂イメージ(画像提供:不二製油)
油脂イメージ(画像提供:不二製油)

代替チョコレートとして、主にココアバターの代わりとして使われているのが、「CBE(Cocoa・Butter・Equivalent=ココアバターと同等)」と呼ばれる植物由来の油脂。チョコレートならではの口溶けを遜色なく表現している。

「CBEは硬さ、食感、テンパリング(温度調整)まで、ココアバターと同等の性質を持った油脂になります」

特にココアバターは、チョコレートを作るうえで一番不足しやすい材料だそう。植物油脂に置き換えることで、活用次第ではいろんなお菓子に応用ができるようになるという。

チョコレートアイスにも応用が可能になる(画像はイメージ)
チョコレートアイスにも応用が可能になる(画像はイメージ)

「植物油脂の配合を変えることによって、パンや焼き菓子、アイスなど、商品の風味や食感に適したチョコレートを作ることが出来ます。用途に合わせて商品のバリエーションも増やしていくことも可能なのです」

味・香りを決める「粉末」

もう一つのポイントである「粉末」は、“味や香り”を決める大切な要素となる。先述したヒマワリの種やゴボウなどは、ココアパウダーの代わりに用いられていると考えられる。

エンドウ豆(左)とキャロブ豆(画像提供:不二製油)
エンドウ豆(左)とキャロブ豆(画像提供:不二製油)

アノザMでは、「エンドウ豆」と「キャロブ豆」の粉末を組み合わせて、チョコレートに近い味わいを作り出している。キャロブ豆は「イナゴ豆」とも呼ばれ、長らくココアの代用品として親しまれてきたそうだ。