「購入した際の袋にそのまま入れておくと、空気に触れて湿気も入りやすいですので、別の容器に移し替えるのが望ましいです。昆布、海苔、春雨などは食べやすい大きさに切っておいて分けるのがいいでしょう。
贈答品でたくさんの乾物をもらったりした場合もそのまま保存せず、小分けにしておきましょう」
容器はガラス瓶、プラスチック容器、ジッパー付きの保存袋などが適している。中の状態が分かった方が使いやすいので、「透明で密閉性の高い」ものを選ぶとよいだろう。
「できれば、中に乾燥材も入れておけばより安心です。乾物の鮮度が分かるよう、容器には賞味期限などを書いたメモやラベルを貼っておくとよいでしょう」
調理後の冷凍保存もOK
また、時短調理を重視したい人は、「乾物を水戻しして冷凍保存する」のがお勧め。
「干しシイタケ、干しダイコンなどは一度に戻して、使いやすいようにラップに小分けしておくと便利です。特に戻すのに時間がかかる豆類にはお勧めです。
戻し汁を使いたい場合は、戻し汁ごと冷凍しておいていいですよ。ただし、いずれも早めに使い切ってください」
作り置きをする場合は、あらかじめ調理したものを冷凍すると手早く用意ができる。かんぴょうの甘煮、煮豆などはまとめて調理し、小分けにしておけばお弁当のおかずにも使い勝手がいい。
「乾物に少しでも親しみを持ってほしい」と語る星名さん。小分け保存なら無理せず使い切ることができるかもしれない。乾物を少しずつ、日々の料理に取り入れてはどうだろうか。
星名桂治
日本かんぶつ協会シニアアドバイザー、かんぶつマエストロ講師。西野商事(現日本アクセス)に入社以来、乾物・乾麺一筋に従事。のち、エイチ・アイ・フーズ株式会社を設立。乾物乾麺研究所所長として、乾物の普及に努めている。
