段ボールの底に市販の粘着トラップを敷いて、その上にエサをおけばOKです。この方法を行えば、うまくするとたった一枚の粘着トラップでネズミを簡単に捕獲できてしまいます。
多少根気のいる作戦となりますが、試してみる価値は十分あるはずです。ネズミが1匹しかいない場合は段ボールは1個で構いませんが、複数匹いると思われる場合は2〜3個設置することをおすすめします。
完全に駆除できたら侵入口を塞ごう
ネズミの駆除が済んだら、外から室内へネズミが入ってこないように侵入口を塞いでおきましょう。ネズミの侵入口となりやすいのは、「水道の給排水管のまわり」「配電盤やブレーカーなど電気配線まわり」「エアコンの室外機と室内機をつなぐパイプまわり」の3カ所です。
ネズミがどこを通っているのかを調べるには「ラットサイン」に注目するのも有効です。ラットサインとはネズミが残したフンや、かじった跡、黒いこすり跡などのことで、ネズミがいつも通る場所には黒っぽいこすり跡ができています。これはネズミの体表の汚れや足の裏の汚れで、この汚れを辿っていけばネズミがどんなルートを移動しているのかが分かります。
ネズミの侵入ルートと思われる隙間や穴を見付けたら、キッチン用の「金だわし」を割り箸をつかってギュッギュッと押し入れてください。ネズミはスチールやアルミ、ステンレスなど金属を噛み切ることができないので、穴や隙間を埋めるのには最適です。
侵入口を塞ぐ際はタイミングも重要です。まだ家のなかにネズミが潜んでいるのに、穴を塞いでしまうと、家の中にネズミを閉じ込めてしまうことになるからです。不安な場合は、最初はキッチンペーパーなどを穴や隙間に軽く詰めて、移動している形跡がないかをチェックして判断してください。
とにかくネズミの駆除は、ネズミとの知恵比べ、根比べになります。それができる人は自分で駆除することも十分可能ですが、「めんどうなことはやりたくない、1日でも早く駆除したい」という人は業者に依頼するのがいいかもしれません。
■前編「都内で急増!“子犬サイズ”に巨大化したネズミの正体…毒エサを食べない?切り札の駆除策に『依頼者も引いていた』」も読む
足立雅也(あだち・まさや)
害虫駆除や鳥獣対策を手掛ける「808シティ」代表取締役社長。
構成=中村宏覚
