この「連続」というのがくせもので、例えば4日間連続で食べたとしても、最終日に食べなかった場合は、カウントはゼロに戻ってしまいます。つまり、再び食べ始めた日からまた5日間連続で毒エサを食べ続けなくては死には至らないのです。

ちなみに、有効成分「ジフェチアロール」の入った毒エサなら、途中で食べない日があっても有効成分が代謝されずに蓄積しますが、値段は少し高めになります。

なお、毒エサには、適したシーズンが限られるというデメリットもあります。なぜなら気温が高い季節に仕掛けると、死骸が腐敗して強い悪臭を放ち、あっという間に死骸にウジがわいてハエが何百匹も発生することがあるからです。

粘着トラップを避けるようになる

毒エサとならんで、よく使われる駆除アイテムに「粘着トラップ」があります。接着剤が塗られたシートをネズミの通り道に敷いて、くっついて動けなくなるのを待つのがこの方法です。薬剤を使わないのでペットや小さな子供のいる家庭にはうってつけのように思えますが、この方法にもデメリットがあります。

粘着トラップを使った駆除(筆者撮影)
粘着トラップを使った駆除(筆者撮影)

ペットやご家族の誰かがうっかり粘着面を踏んでしまう危険性があり、簡単にはがすことができないうえ、はがした後もその足で歩くと床を汚してしまいます。また、仕掛けた直後は比較的トラップにかかりやすいのですが、ネズミは賢いので、他のネズミが捕まったのを見て、「この上を歩くのは危険だ」とすぐに学習し、トラップを避けて歩くようになってしまうのです。

また、ネズミの足は水や脂で汚れていることが多いため、粘着シートの上を歩いたとしても、くっつかない場合が多々あります。そのため、じつは10枚トラップを敷いたとしても1匹とれればいいほうなのです。

最近はネズミが嫌う周波数の超音波を使った「超音波駆除機」も市販されていますが、これも個体差があって、すぐに慣れてしまうネズミも少なくありません。慣れさせないためにネズミが前を横切った時にだけセンサーで始動して超音波が発せられる駆除機も売ってはいますが、これもネズミはすぐに学習して、センサーにかからない場所を探りながら遠回りしたり、駆除機の背後を通るようになります。

自作できる段ボールトラップの作り方

では毒エサも粘着トラップも、超音波も効果が期待できないとなると、どんな捕獲方法がベストなのでしょうか?