男子は川内商工が5連覇、女子は鹿児島城西が32年ぶりの全国切符を手にした2025年の春の高校バレー県予選決勝。両チームとも1年生のスーパールーキーが勝利に大きく貢献した。
男子決勝は川内商工が樟南に勝利、5連覇達成
2025年1月に東京で開かれる春の高校バレーの県予選決勝が3日行われた。男子決勝は5連覇を目指す黒いユニフォームの川内商工と、23年ぶりの全国出場を目指す緑のユニフォームの樟南の対戦となった。
スタメン全員が3年生の樟南は第1セット、エース山下のスパイクや永谷のライト攻撃など多彩なコンビバレーを展開。中盤には8連続ポイントを奪い、第1セットを先取した。
しかし、4連覇中の川内商工は全国中学選抜にも選ばれた1年生のスーパールーキー田中が流れを変える。田中にボールを集めた川内商工は第2、第3セットを連取。続く第4セットでは、3年生エース尾田原の強烈なバックアタックと田中の鋭いスパイク、高速コンビバレーで樟南を圧倒し、マッチポイントを迎えた。
川内商工はセットカウント3対1で勝利し、5年連続の春高出場を決めた。
試合後、川内商工の1年生・田中洸選手は「自分が点を取ってこのチームを盛り上げていくつもりで頑張りました」と語った。また、尾田原琉碧キャプテンは「去年は(春高で)ベスト8という悔しい結果で終わってしまったので、今年こそは日本一を取りたいと思います」と意気込みを見せた。

敗れた樟南の田之畑歩汰キャプテンは「3年間の最後の大会で全てコートにぶつけ、悔いのない試合ができたと思います」と3年生最後の挑戦を振り返った。
女子決勝は鹿児島城西が32年ぶりの全国切符
女子決勝は2年ぶりの春高を目指す白と緑のユニフォームの鹿児島女子と、32年ぶりの全国を目指す青いユニフォームの鹿児島城西の対戦となった。
第1セットを落とした鹿児島城西だったが、第2セット以降は17歳以下の日本代表選出経験もある1年生のスーパールーキー・頼冨果穂選手が躍動。レフトからのスパイクや時間差攻撃を次々と決め、第2、第3セットを連取し、春高への王手をかけた。
第4セットはお互いの全国への思いが激しくぶつかり、長いラリーが続く展開に。デュースまでもつれる接戦となったが、勝負を決めたのはやはり頼冨のスパイクだった。鹿児島城西は実に32年ぶりの全国大会出場を決めた。

試合後、鹿児島城西の頼冨果穂選手は「全国でも自分の良さを出して、絶対全国でベスト8以上に入ります」と力強く語った。

一方、敗れた鹿児島女子の山下凜華選手は「ぶつかってうまくいかないこともあったけど、このメンバーでできて、とても楽しかったです」と複雑な心境を吐露した。
男子の川内商工と女子の鹿児島城西は、2026年1月5日から東京で開かれる春の高校バレー全国大会に出場する。両チームの活躍に今後も注目したい。
(動画で見る:スーパールーキーが躍動 川内商工、鹿児島城西が春高へ)
