高校バレーボール界の新星、将来の日本代表入りが期待されるスーパールーキー・鹿児島県立川内商工高校1年の田中洸選手。さっそく高校公式戦デビューを果たし、思い切りのあるプレーでチームの5年連続優勝に大きく貢献した。

2025年度最初の公式戦、全九州バレーボール大会の鹿児島県予選が4月20日まで2日間にわたって行われ、男子47チーム、女子43チームが出場した。

周りと比べてもひときわ身長が高いのが川内商工1年、田中洸選手、身長はなんと194センチだ。

田中選手は4月8日に入学式を迎えたばかり。肝付町・高山中学校時代、12人しか選ばれない全国選抜に2年連続で選ばれるなど、将来の日本代表入りが期待されているスーパールーキーだ。

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この大会が高校公式戦デビューとなる田中選手。
武器は何といってもその高さ!
最高到達点335センチの高い打点からのスパイクに・・・
長い手をいかしたブロック!

高校に入学して間もない田中選手だが、すでにそのプレーは超高校級だ。
川内商工は初戦から1セットも失うことなく、決勝に勝ち上がった。

7番が田中選手
7番が田中選手

決勝は樟南との対戦。

田中選手はセッター対角・オポジットのポジションに入ると・・・
角度のあるスパイクを要所要所で決めていく。
田中選手の活躍もあり、第1セットは25対20で川内商工が先取した。

優勝がかかった第2セット。
チームとして今ひとつコンビの精度が上がらない中、田中選手がバックアタックを決め、
笑顔でチームをもり立てた。

3セットマッチの決勝は第2セットも川内商工が25対21で奪い、セットカウント2-0のストレート勝ち。
ここ4年間、県内では負け知らずの川内商工が5年連続5回目の優勝を果たし実力を見せつけた。

川内商工が5年連続5回目の優勝!
川内商工が5年連続5回目の優勝!

このスーパールーキーをチームメイトや指導者はどう見ているのだろうか。

セッターの宝満大空選手(3年)は「(田中選手は)人より高いところで打てるので、高いトスを上げることを意識しています」と話す。「大事なところで一本決めてくれるので、1年生なんですけど、とても頼れる存在」と早くも大きな信頼を獲得しているようだ。

一方チームを率いる田代博明監督は「(今後は)田中をうまく“おとり”に使えるような、2、3年生がもっと頑張って点数を取れるようなチームにしていかないといけない」と気を引き締めた。

高校デビュー戦で早速存在感を示した田中選手に話を聞いた。

Q.優勝した気持ちは?
田中選手「公式戦が高校に入って初めてだったので、緊張したんですけど優勝という形で終わってとてもうれしいです」

Q.決勝戦はどんな心構えで挑んだ?
田中選手「ミスっても恐れないで、自分なりのプレーをしようと思いました」

Q.コート上で一番楽しそうにプレーしているように見えた。どんな気持ちでモチベーションで決勝は挑んでいた?
田中選手「ミスを恐れてこわばるのも、最初の公式戦でいい感じにならないので、楽しむことを一番にプレーしました」

Q.チームの中でのきょうの役割、そしてその役割はきょうはできた?
田中選手「チームが苦しいときの1点を決めきるという役割を果たせて、今回は大事なところでも得点することができたので、そういう役割としては、きょうは果たせたと思う」

Q.高校初の公式戦。今までの大会と雰囲気は違った?
田中選手「出場校の数も多いし、応援の迫力も違うので、チームの応援が自分のプレーを勢いづけてくれました」

Q.今後の目標について
田中選手「インターハイ予選とか、全九州に向けて、もっともっと自分磨きをしていきたいと思います」

Q.今回の公式戦、自分の中では何点の出来だった?
田中選手「50点ぐらい。最後の同点の時とかにミスをしたり、レシーブがまだまだなので、ミスのない選手になれるように頑張ります」

田中選手自身がスパイクを決めるだけでなく、田中選手と他のアタッカーによる様々なコンビバレーに、今後どれだけ磨きをかけられるか。それが、彼らが「てっぺん」と呼ぶ、全国大会優勝の悲願達成につながる。

田中選手、そして川内商工バレーボール部のステップアップが、鹿児島の高校バレーをますます熱くしてくれるに違いない。

(鹿児島テレビ)

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